剣

アメリカの高校で化学の授業中、教師の指示によって「剣術試合」をさせられた生徒が大怪我を負う事件が発生。教師は剣術を指導する資格を持っていなかったという。『The Sacramento Bee』『Ao』などの海外メディアが報じた。

 

■学校に剣を持ち込んだ教師

今年2月に提出された訴状によると、ニューメキシコアルバカーキにあるボルケーノビスタ高校の女性教師が、学校に「2本の刀風の剣」を持ち込んでいた。

この教師は理科教室での授業中、学生たちを2人1組にさせ、自身が持ち込んだ剣を使って戦うように指示。それによって女子生徒が負傷する事態に陥った。

なお、この教師はこの一件から2ヶ月後に解雇されたため、現在は同校で働いていない。

 

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■生徒同士で「試合」をさせる

負傷した女子生徒は当初、男子生徒2名が戦う様子を録画していたという。法廷に証拠として提出されたその映像には、教師が「行け」と叫び、生徒同士が剣で激しく打ち合う様子が収められていた。

教師は「試合」が終わった後、片方の生徒に「あなたは間違いなく死んでいた」などと声をかけていたようだ。

 

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■生徒の一人が手首から出血

続く試合では、先ほどまで映像を録画していた女子生徒が試合をさせられ、右手と手首を深く切りつけられて大量に出血した。

訴状によると教師はすぐに助けを呼ばず、授業の様子を映した動画を削除するよう生徒たちに指示したとされている。そのため、女子生徒が負傷してから30分後になって、ようやく学校の職員が911に通報したことが記録に残っている。

 

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■今も続く後遺症

学校側は、この教師が校舎内に武器を持ち込んだことを「全く知らなかった」とコメントしている。教師は剣術の指導をする資格や権限を持っておらず、生徒の保護者もこのような活動について全く知らされていなかった。

怪我をした少女は神経と腱に深刻な損傷を負い、手術後も毎日続く痛みのため、日常生活が困難になっているという。被害に遭った生徒たちの保護者は訴訟を起こし、学校に対して金額不詳の損害賠償を求めている。

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