モーリー・ロバートソン(写真提供:JP News)

関係者が辞任した自民党の“過激露出”懇親会について、ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏が16日放送の『今田耕司のネタバレMTG』(読売テレビ)でコメント。騒動の根底にある文化として、ホモソーシャルや女性議員比率の低さなどを挙げた。

 

■「50年前に戻った気がする」

モーリー氏は今回の騒動に「タイムカプセルで50年前に戻った気がするんですよ」と前置きすると、「ていうのは、昭和の時代はよくね、男だけで海外に研修旅行に行ったときに、現地でちょっと風俗店にみんなで行くとか」と説明。

「そういうふうに、ちょっとHだけどスケベだけど、結局みんなスケベってことでひとつですよね、と。だから上下関係なくひとつになれるという、絆を男だけの世界で確認するための儀式として、昔からこれあるんですよ、ならわしとして。それを今、和歌山で再現しちゃったってことなんですよ」と続けて分析した。

 

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■「根底の問題として…」

またその後は、「たぶん根底の問題として、議員が多様じゃないんですよ」とズバリ指摘。

「(参加者が)たまたま男性だけだったってことなんですけど、この中に、例えば女性の比率が上がっていたりとか、トランスジェンダーの人が議員としていたりすると、それを見てね、幹事が『よっしゃ! 今日はスケスケの女の子で、ニップレス着けて踊ってもらおうか!』って思わないよね」とコメントする。

続いても、「トランスジェンダーの人を含めて踊らせるとか、いろいろ考えますよね、もっと芸術性とか」と、男性しかいないことが影響していると分析した。

 

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■「おっちゃん空間でできちゃってる」

さらに、「だから、(議員全体の)パイがそもそも、『ホモソーシャル』っていう言葉があるんですけど、同質の男性・おっちゃん空間でできちゃってるから」と男性ばかりな現状を重ねて問題視。

「これが、そもそもの議員の構成が変わることが必要なんじゃないですかね」と分析すると、「それは有権者がやることだけど」と投票する側にも触れていった。

 

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■“多様性”と銘打った乱痴気騒ぎ

同騒動は、昨年に自民党青年局が和歌山県で開催した懇親会に、下着同然の女性ダンサー集団を呼んでいた問題。ダンスショーを企画した和歌山県連青年局長・川畑哲哉県議は離党に至ったが、企画理由を「多様性・ダイバーシティーということで」と述べて批判を浴びた。

また、参加者がダンサーの尻を触る、口移しチップを渡すといった行為に及んでいたこともわかり、藤原崇衆院議員と中曽根康隆衆院議員も、青年局長・青年局長代理をそれぞれ辞任。岸田文雄首相も15日の参院予算委員会で「極めて不適切であり、誠に遺憾」などと発言している。

モーリー・ロバートソン氏、自民党“過激露出”懇親会に私見 根底にホモソーシャル文化を指摘