韓国で入国早々に卵を投げつけられてしまったロバーツ監督。この一大事が波紋を広げている。(C)Getty Images

 世界的な注目を集め、一種のお祭りムードの最中に起きた事件が波紋を広げた。

 事の発端は、現地3月15日パドレスとの開幕シリーズ(20日から2連戦)に向け、大谷翔平ドジャースの面々が韓国に到着した際の出来事だ。

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 仁川国際空港に600人以上のファンやメディア関係者が集結し、スター軍団の訪韓を歓迎していた時だった。群衆の中にいた男性がドジャースを率いるデーブ・ロバーツ監督に向かって生卵を投げつけたのである。

 幸いにもロバーツ監督に卵は当たらずに大事にはならなかった。日刊紙『東亜日報』は、15日の午後3時8分頃に第1ターミナルで選手団に向かって卵を投げた暴行容疑で、24歳の男性を警察が逮捕したと報道。精神科への通院歴があったという同容疑者は、「外国人をなぜ歓迎しないといけないのか。ただただ気分が悪かったから生卵を投げた。監督に狙ったわけではなく、選手たちに向かって投げた」と供述しているという。

 いかなる理由があるにせよ、許されざる“蛮行”だ。大きな期待を集める国際的なイベントを前に緊張感もあっただけに、国内でも怒りの声が噴出している。日刊紙『韓国日報』は「ある個人による卵投げ攻撃は大衆のひんしゅくを買い、ソウルシリーズの興行を妨害する行為だった」と糾弾した。

 また、同国のスポーツメディア『OSEN』は、「今回の出来事により韓国でメジャーリーグの試合は行われなくなる可能性だってある」とし、国内のSNS上で「石だったらどうなっていたか」「大谷は出場するべきではないと言われてしまう」というコメントが相次いだことを紹介。そのうえで「韓国のファンにとって嬉しい歴史的な瞬間に、国際的な恥をかかされた。『なぜ投げたのか』という疑問と恥ずかしさばかりが募る」と嘆いた。

 騒動からしばらくした今も批判が相次いでいる今回の“生卵事件”。とにかくロバーツ監督と選手たちが無事であったのは何よりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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