【特別インタビュー】開催間近!「バンコクモーターショー」主催者に聞くタイの車事情とは?「いすゞ一強時代が変わりつつあります」

OAMにバンコクモーターショーの主催者ピラポン氏が来日

2024年2月10日~12日に開催された大阪オートメッセ(OAM)2024は3日間で21万1738人もの来場者が集まり、中には海外でモーターショーに携わる人物も来ていました。タイの「バンコクモーターショー」を主催しているグランプリ社の代表ピラポン氏に、現地のカスタムカー事情を訊いてみました。

バンコクモーターショーでは2024年からカスタムゾーンを新設

今回お話をお伺いしたピラポン(Peeraphong Eamlumnow)氏は、タイで1970年創業という歴史を誇るグランプリ社(Grand Prix International Public Company)を運営する人物。オンラインメディアや印刷・出版といったメディア事業のほか、現地で行われる自動車メーカーのイベントやレースイベント、そしてタイの首都バンコクで開催されている「バンコク・インターナショナル・モーターショー(Bangkok International Motor Show)」などを運営する、イベントオーガナイザーという側面も持ち合わせている。

そんなピラポン氏、バンコクモーターショーでも各メーカーの新型車だけでなく、2024年はカスタマイズカーのブースも新たに新設。スーパーカークラシックカーキャンピングカーなど多種多様な車両を展示する予定ということで、OAMがどんなイベントとなっているのかチェックしに来たというわけだ。

2024年のバンコク国際モーターショーは3月27日から4月7日まで開催予定で、多くのブランドの車両を一堂に見ることができるだけでなく、新車の即売会という側面を持っているため、2023年には162万の入場者を記録したほどのマンモスイベントとなっている。

ピックアップ人気のタイでカスタム車ベースはいすゞが圧倒的人気

そんなクルマ熱の高いタイでは年間100万台ほどの新車が売れているそうだが、その半数はピックアップトラックに代表される商用車で、クルマはまだまだ高嶺の花というのが現状とのこと。多くの人はバイク(バイクは年間200万台売れているとか)での移動をしているそうだが、熱帯気候のタイではやはりクルマの人気は高いそう。

バンコクモーターショーを主催するグランプリ社のピラポン代表にインタビュー

現地では日本車がやはり高いシェアを誇っているそうで、カスタムのベースとしても選ばれることが多いとのことだが、日本製のパーツは関税が高いこともあり、現地のメーカーが開発したパーツが人気となっている。ただ、TEINなどはタイで現地生産をしているということで、これらのパーツは現地のユーザーの憧れのアイテムとなっているようだ。

そんなタイではやはりピックアップトラックが一番人気となっており、チューニングのベースとなることも珍しくない。これは使い勝手の面は言うまでもないが、ピックアップトラックの多くはフロントエンジン・リアドライブレイアウトを持っていて、チューニング次第ではFRスポーツのような走りが楽しめることも理由のひとつとのこと。

中でもいすゞ車はチューニングのしやすさもあって人気になっているというが、近年はトヨタや三菱の現地法人が地場のショップと手を組んでチューニングを始めているそうで、いすゞ一強の時代も変わりつつあると話してくれた。

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OAMの会場を歩いた感想を聞いてみると、来場者の動線を考慮したレイアウトで混み合っていても見やすいという印象で、ホールの外を広く採っていて移動しやすいと分析。展示されていた車両については、タイの人もクルマを飾り立てるのが好きだが、大阪は独特なスタイルで興味深いと感じたようで、近い将来、タイで「オオサカスタイル」のカスタマイズカーが見られる日がくるかもしれない。

■Bangkok International Motor Show

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バンコクモーターショーを主催するグランプリ社の代表ピラポン氏