3月16日、都内で「土曜ナイトドラマ『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』(毎週土曜夜11:30-0:00、テレビ朝日系※第9話は11:00-0:00)最終回直前!! 試写会&NGなし質問会」が行われ、主演の伊藤淳史、共演の篠田麻里子、脚本を担当する鈴木おさむが出席した。

【写真】最終回を前に笑顔の伊藤淳史、篠田麻里子、鈴木おさむ

■鈴木おさむ引退前最後の連ドラは“リコン・ブラックコメディ

同作は、大竹玲二による人気漫画「離婚しない男」(講談社ヤングマガジンKC)を原作に、3月31日(日)をもって放送作家業・脚本業からの引退を発表している鈴木おさむが脚本を担当。妻の不倫に気づかぬフリをしながら不倫の証拠を日々収集し、父親が親権を獲得するという困難な壁に立ち向かう男の姿を描くリコン・ブラックコメディとなっている。

主演の伊藤が、妻の不倫を目撃し離婚を決意する大手新聞社の社会部エース記者・岡谷渉を、そんな渉の妻・綾香を篠田麻里子が演じる。

また、綾香と不倫を繰り返す芸能事務所のチーフマネジャー・司馬マサト小池徹平が、渉とバディを組んで綾香の不倫の証拠集めにまい進する探偵・三砂裕を佐藤大樹が、親権事案において日本有数の解決実績を誇る敏腕弁護士・財田トキ子を水野美紀が演じている。

■「ジャカルタから『見てます』って来て」

配信再生数の反響はもちろんのこと、周囲からの反響も多くあったと明かした一同。

伊藤は「今まで、子供の送り迎えとかでママ友の皆さんにすごく気を遣っていただいていて、仕事のことに一切触れない形でのお付き合いをここ何年もしていたんですけど、この作品だけ『見てます』『めちゃめちゃ面白いです』ってこっそり言ってきてくれるし、子供の習い事でごあいさつだけするような方が『すいません、見てます』って。すごいんですよ」と告白。

「実は一番受け入れてもらえるか不安だった方々にもちゃんと届いていて、面白いと言ってくれるのがうれしくて、本当にやってよかったなと思います」と語った。

篠田も「ジャカルタJKT48っていう後輩がいるんですけど、ジャカルタから『見てます』って来て。ジャカルタまでこれ行ってるんだっていう(笑)」と、世界からの反響に言及。

ただ、鈴木は「1話がすごく話題になって、うちの息子が見たいって言い出して」と8歳の息子が興味を示してしまったと告白。「僕の奥さんが『一旦私が見る』って言って、見て感想が来たんですよ。『すごい面白かった。けど息子に見せたらぶっ殺す』って(笑)」と夫婦間でのやり取りを明かし、笑いを誘っていた。

さらに「でもそれが良いんです。こっそり見るものっていうのはなかなかないじゃないですか。不適切なドラマとはこのことで、それが今の時代にテレビでやってるっていうチャレンジが素晴らしいと思いますね。テレビ朝日の勇気、すごいと思います」と、今作の放送へと踏み切ったスタッフ陣を讃えた。

■「言葉に詰まるというのはこういうことなのか、と体感しました」

3月16日放送の最終回には、鈴木が篠田に「言ってもらいたかった」というせりふが含まれていると明かす。

それに対して篠田は、「せりふをいただいて自分が読んでいて、言葉にすることができない経験がなくて。今回いただいた台本の時に『ここのこのシーンのせりふが、とても言えない』ということがすごくあったんですよ。それが後々、おさむさんに聞いて『篠田さんに言わせたかった』と言ってくださったんですけど。オブラートに包んで言うと“人生って無駄なことってないんだな”と思ったくらい、今まで自分が体験してきたことも含めて、出てくる感情も含めて、言葉に詰まるというのはこういうことなのか、と体感しました」とコメント。

鈴木は「篠田さん、言うの嫌だろうなって思う気持ちもあったんですけど、それを乗り越えると、このドラマをやった意味というか、本当に一番出るんじゃないかと思って書いた」と思いを告白。

共にそのシーンで芝居をした伊藤も「せりふも含めてそのシーンと考えた時に、このシーンがあるために1話から8話までやってきたんだなっていうのを思っていて。実際に撮っていた時は、役柄としてのお芝居もそうだけど、ここまでやって来て作品が終わりを迎えるんだっていう気持ちも相まって、過剰に気持ちを入れることなく、自然に受けるだけでそのシーンを良い物に出来たなと思います」と期待感をあおった。

WOLF HOWL HARMONYの生パフォーマンスも

また、会見の最後には主題歌「Frozen Butterfly」を歌うWOLF HOWL HARMONYがサプライズで登場。生パフォーマンスを披露したほか、TikTok用に佐藤大樹から作ってもらったという振り付けを篠田麻里子と共に撮影。

彼らをオーディションから見守り続けてきた鈴木は「素人の頃から見ていたので、何千人・何万人の中から選ばれて、主題歌を歌ってくれてここに一緒にいるっていうのは感慨深いです。運命めいたものを感じます」と顔をほころばせていた。

伊藤淳史が主演ドラマの反響を明かす/※ザテレビジョン撮影