櫻井翔主演のドラマ「新空港占拠」(毎週土曜夜10:00-10:54、日本テレビ系Huluにて配信)の第10話が3月16日に放送され、最終回を迎えた。ついに明らかになった真の“山猫”。その真実は、武蔵(櫻井)にとって衝撃的なものだった。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】獣の“鶏”こと瀬奈(山谷花純)を取り調べする武蔵(櫻井翔)

■「新空港占拠」とは

本作は、2023年に放送された「大病院占拠」(日本テレビ系)の続編。神奈川県初の国際空港「かながわ新空港」を突如として獣の面をかぶった武装集団が占拠。神奈川県警捜査一課の武蔵三郎(櫻井)が再び巻き込まれる。与えられた期限はわずか1日。極限状態で繰り広げられるタイムリミット・バトル・サスペンスとなる。

武蔵の妻で心臓外科医の裕子を比嘉愛未、裕子に接触する謎の男・大河をジェシー(SixTONES)、事件の指揮官を務める神奈川県警刑事部捜査一課特殊班(SIS)管理官・和泉さくらソニン、武蔵の姉で人質となっている神奈川県議会議員・二葉を奥貫薫が演じる。

■大河が暴いた真の山猫の正体に鳥肌…

第10話は、武装集団を率いる悠月(高橋メアリージュン)が計画した空港占拠を“占拠”した大河の一派が人質を連れて別の場所へ。そこは、かながわ新空港促進協議会の促進が行われているホテル。

ホテルを占拠した大河の目的は「すべてを断ち切る」こと。ホテルに爆弾を仕掛け、協議会メンバーを巻き込んで自爆するつもりだった。

配信を使って武蔵と悠月を呼び寄せた大河は、ついに真の“山猫”の正体を明かした。空港をダミーにして進めようとしていた新エネルギー物質の採掘計画の利権をにぎる協議会、その黒幕である山猫を初代から受け継いでいたのは、北見(手塚とおる)ではなく、二葉だった。

かつて北見の秘書だったと描かれた二葉だが、正体を明かされたときに、かばおうとする北見に「もういい。下がりなさい」と告げるシーンはゾクっとさせた。武蔵は「うそだろ?」とつぶやき、武蔵の兄の子どもである悠月も衝撃を受けていた。

SNSには「えーー!」「二葉が落ち着きすぎててこわい」「二葉黒幕説出てたけど実際見ると鳥肌やばい」といった声が上がった。

■ラストで再び見せた武蔵の信念

二葉は利権のためではなく、国の未来を思ってのことだと打ち明けた。「そのためだったら人を殺してもいいのか」という悠月に、「国を守るための必要な犠牲」と二葉。その言葉にためいきをつき、「兄ちゃんもその犠牲の一人だったというのか?」と武蔵が言うと、北見が衝撃的な真相を放った。武蔵の兄・健一は告発すると言ってきたとき、300万円用意すれば黙っていると要求したのだという。

さくらら指揮本部により大河の狙いだったすべてを見せるための配信を切ることに成功し、躍起になった大河は爆弾のスイッチを押すが、悠月が銃を撃ち最期を迎えた。

確保される直前、悠月は「武蔵三郎、お前にとっての真実は何だ?」と問い掛けた。その後に、その答えを武蔵は告げることに。

すきをついて銃で自殺しようとしていた二葉を見つけた武蔵。二葉は最後に伝えておきたいと語り始めた。兄・健一は、両親が亡くなったときに判明した借金を懸命に返しながら、武蔵の養育費も稼いで頑張っていた。告発の代わりに金銭を要求したのは、武蔵を守りたかったのだと。

そんな二葉に武蔵は「姉貴は確かにこれまでうそをつき続けていたかもしれない。でも、姉貴は俺の…、俺の…、たった一人の姉貴なんだ。それだけは俺にとっての真実だ」と涙ながらに言った。そして「姉貴のすべてを受け入れる。だから、生きるんだ」と語り掛け、二葉は自殺を思いとどまった。

“うそ”が原因で起きた悲劇。その中で罪を犯しても変わらない真実。それを受け入れる武蔵の芯にあるのは「生きる」ことだ。前回の「大病院占拠」で、行動は間違っていながらも正義のために動こうとした武装集団のリーダーを確保したときも、「お前は生きるんだ」と説得していた。

武蔵の信念を見せながら、今回の事件も終幕。ラストでは、ある人物の驚きの描写もあってSNSが騒然とし、タイトルが世界トレンド1位に輝いた。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

武蔵(櫻井翔)が空港占拠事件の真実を知る/(C)日テレ