原田泰造が主演を務めるドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」(毎週土曜夜11:40-0:35、フジテレビ系)の最終話3月16日に放送された。

【写真】幸せになってほしいけど…ギクシャクする東啓介“円”&中島颯太“大地”

大地(中島颯太)と円(東啓介)の結婚式で嗚咽する誠(原田泰造)の様子が描かれ、胸が熱くなった。SNSでも「たくさんのすてきな言葉に泣いたし励まされたし勉強になった」「これは僕のための物語だ、と思えるドラマでした」と共感を呼んで幕を閉じた。(以下、作品のネタバレを含みます)

■偏見だらけの“おっさん”が古い常識のアップデートに奮闘

同作は、練馬ジムの同名漫画が原作のホームコメディー。「男は男らしくあるべき!」という古い価値観を持つ沖田誠(原田)は、家族からは「堅物」と嫌われ、デリカシーのない言動で会社の部下からも敬遠されている。

そんな偏見だらけの“おっさん”である誠に、二回り以上年下のゲイの友達ができたことで、これまでの古い常識がアップデートされていく。愛する家族のため、そして周囲の愛すべき仲間たちのため、誠の奮闘劇が始まる。

物語を導くゲイの青年・五十嵐大地をFANTASTICS・中島颯太が演じる他、誠の息子でアップデートのきっかけとなる一言を誠にぶつける息子・沖田翔役を城桧吏が、デリカシーのない誠に反発する大学生の娘・沖田萌役を大原梓が務める。

また、昭和世代からは、大地の母親・五十嵐美穂子役に松下由樹、堅苦しい夫を半ば諦めていた妻・沖田美香役に富田靖子と演技派2人がそろい、大人の女性目線からも昭和のダメオヤジを叱咤(しった)激励する。

■大地と円は関係を解消しようと決断する

昭和生まれの51才・沖田誠はそのデリカシーのない言動のせいで家族や会社の部下たち、さらには愛犬のカルロス(こまち)にまで嫌われていた。ある日、誠は引きこもっている息子・翔の部屋にいる五十嵐大地がゲイであることを知り、思わず翔の部屋に入って大地を否定してしまう。そんな誠に対して、翔は「僕は…お父さんみたいな人には絶対なりたくない!」と冷たく言い放つ。

家族のために頑張ってきたつもりの誠だったが、何をどうすればいいのかすら分からない。そんな苦悩を抱える誠に大地が声を掛け、大地との交流によって誠は意識を変える決心をする。

大地の父・真一郎(相島一之)に翔が傷つけられたことを知った誠は、真一郎の物申しに敢然と立ち向かう。しかし、真一郎から素直に非礼を詫びられ、肩透かしをくらう誠。その静かなたたずまいに、言い知れぬ怖さを感じる。

大地が円(東啓介)との関係を解消しようと決断する。これまで誠や沖田家を支えてくれた大地のために、自分たちには何ができるのかと考えた誠と美香は、大地の母・美穂子(松下由樹)のところにカルロス(こまち)と共に向かい、「私たちのおせっかいを許してもらえますか?」と話をする。

誠は家族とともに大地と円を誘って食事会を開き、そこには真一郎も招かれていた。

■誠の話を聞いて大地は円と別れることを思い直す

誠は大地に迷惑かもしれないが、友達だから許してほしいと断る。誠の話を聞いて真一郎は理解を示すことはなかったが、大地は円と別れることを思い直す。

大地と円の結婚式当日。羽織袴の正装で大地と円がやってくると、すでに嗚咽している誠。美香は美穂子に手を合わせて謝るジェスチャーをし、翔が「家族と思われたくない」とつぶやくと「他人のふりでいい」と萌がなぐさめる。

大地と円が指輪を交換して誓いの言葉を述べると、誠の嗚咽はピークに達する。大地と円はフラワーシャワーで祝福され、記念写真を撮る。大地と円をはじめ、沖田家も美穂子も爽やかな笑顔でポーズを取るのだった。

誠はずいぶんとアップデートされ、家族や大地たちも幸せそうな今があることに胸が熱くなった。SNSでも「たくさんの素敵な言葉に泣いたし励まされたし勉強になった」「これは僕のための物語だ、と思えるドラマでした」「一人一人が自分として生きてるのが本当に良かった」と共感を呼んで幕を閉じた。

◆構成・文=牧島史佳

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「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」最終話より