チェルシーに所属するイングランド代表FWラヒーム・スターリングが、ファンへの謝罪をした。

 FAカップ準々決勝が17日に行われ、チェルシーレスター(2部)と対戦。13分にマルクククレジャのゴールで先制すると、45+1分にはスターリングのクロスにコール・パルマーが押し込んで2点差で前半を折り返した。その後、51分と62分に失点を喫したものの、73分から数的有利に立ったこともあり、90+2分にカーニー・チュクエメカが勝ち越しゴールを奪うと、終了間際にもノニ・マドゥエケが追加点を奪い、4-2で勝利したチェルシーが準決勝進出を果たした。

 この試合に先発出場したスターリングパルマーのゴールをアシストした一方、1-0で迎えた24分には自ら獲得したPKのキッカーを務めたものの、GKにセーブされ失敗。さらに、44分にはGKとの一対一を枠外に外してしまったほか、75分にはペナルティアークからのFKも大きく枠を外してしまい、この直後には本拠地『スタンフォードブリッジ』のサポーターから大きなブーイングを浴びる事態にもなった。

 さらに、このような低調なパフォーマンスを見せていたなか、マウリシオ・ポチェッティーノ監督が最初に交代カードを切った際にスターリングを交代させるのではなく、ミハイロ・ムドリクを下げたことで、ポチェッティーノ監督にも「自分が何をしているのか分かっていないのか」といったチャントが浴びせられるなど、本拠地は異様な雰囲気となっていた。

 観客からのブーイングと拍手が入り混じる状況で86分に交代となった際には自ら拍手をしながら、ピッチを後にしたスターリングは、試合後に自身の公式インスタグラムを更新。「すべてのチェルシーファンへ、ペナルティのミスについてお詫び申し上げます。チームの勝利に貢献できるように10倍強くなって戻ってきて、このバッジのために毎日戦い続けます。レッツゴー、ブルーズ(チェルシーの愛称)」と綴った。

 この投稿にはパルマーが「兄弟、最低なことは起こり得ることで謝る必要なんかないよ」とコメントするなど、チームメイトから多くの励ましの言葉が送られているなか、ポチェッティーノ監督も試合後にイギリスメディア『BBC』で次のようにスターリングを擁護している。

「私たちは彼をサポートする必要がある。彼は素晴らしい選手で、プレミアリーグで10年以上の経験がある。もちろん、貢献はよかったと思うよ。彼は得点すべき場面でいくつかのアクションを犯し、少し不運だった。しかし、私たちはチームであり、全員のためにそこにいる必要がある」

 現在29歳のスターリングは今シーズンここまで公式戦36試合出場で8ゴール10アシストを記録しているものの、若手選手が多いチームの中で最高給でありながら、パフォーマンスが安定しないことから批判を浴びることもしばしば起こっているが、果たして名誉挽回をすることはできるのだろうか。

ハイライト動画】チェルシーvsレスター
批判を浴びたスターリング [写真]=Getty Images