惜しくも4強進出を逃したリバプール。遠藤も際立った活躍は見せられなかった(C)Getty Images

 リバプール遠藤航は、現地時間3月17日(日本時間18日)に行われたFAカップ準々決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦にスタメン出場。延長戦の末に3-4と敗れた一戦で、4-3-3フォーメーションのアンカーでフル出場した。

 立ち上がりから劣勢を強いられ10分に失点したチームで、遠藤も相手に翻弄されて中盤で走り回された。この時間帯の出来について厳しく評価したのがリバプール専門メディア『Anfield Watch』で、採点「5」を与えて「序盤戦、マンチェスター・ユナイテッドコビー・メイヌーに苦戦を強いられた選手のひとり」と伝えている。

【動画】リバプールが大量6ゴール!遠藤航も起点になったスパルタ戦のハイライト

 相手の勢いにのまれる時間が続いたが、遠藤は徐々にリズムを掴み、20分にはマーカス・ラッシュフォードとの1対1で冷静な対応を見せた。すると37分には、敵陣でボールを奪いモハメド・サラーとのワンツーからネットを揺らす。しかし、サラーオフサイドの判定でノーゴールとなった。

 前半のパフォーマンスに着目したふたつの現地メディアは遠藤に採点「6」をつけ、『LIVERPOOL ECHO』は「前半は何度も置き去りにされたが、ポゼッションは十分だった」とレポート。『LIVERPOOL.COM』は「マンチェスター・ユナイテッドが勢いに乗っていた時、中央でかわされることが多かった。同点ゴールを決めたと思ったが、オフサイドの旗が上がっていた。ボール奪取は上手かったが、ターンされる回数が多すぎた」と綴った。

 44分にアレクシス・マクアリステルが、前半アディショナルタイムサラーがゴールを決め、逆転して迎えた後半はリバプール優勢のゲームとなる。そのなかで遠藤はボール奪取の回数が増え、攻撃の組み立て役としても中盤で存在感を強めた。実際、イギリス紙『Daily Mail』からは採点「6.5」で「リバプールが中盤で相手を圧倒するために不可欠な存在。彼の前にいる選手たちが輝けるよう、多くのハードワークをこなしている」と称えられている。

 遠藤への評価が分かれるなか、最も高い採点「7」を付与したのが『THIS IS ANFIELD』だった。

「遠藤はまたしても中盤のアンカーを務め、多くのリバプールの選手と同様、時間の経過とともに調子を上げていった。当初はやや足がすくんでいたように見えたが、相変わらず粘り強いプレーぶり。ゴールシーンではオフサイドの判定を受けた。チームが主導権を失うと、延長戦は疲れが見えた」

 87分に同点弾を許し、延長戦では前半15分にハーベイ・エリオットが得点を決めたものの、後半の2失点で惜しくも敗戦。目まぐるしく攻守が入れ替わり、ゲームの主導権も移り変わった白熱の試合で、遠藤も激戦の流れに影響されるようにパフォーマンスレベルが変遷した。現地メディアの評価が分かれたのも頷けるが、見応えあるプレーを披露していたのは間違いないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

死闘の末に敗れたマンU戦、120分間フル出場した遠藤航への現地の評価は?「不可欠な存在」「苦戦を強いられた」