梶原昂希・関根大気

開幕まで約10日、オープン戦も終盤を迎えた横浜DeNAベイスターズ。起用法や三浦大輔監督のコメントを鑑みると、開幕のスターティングメンバーもそこそこ固まりつつあるのが現状だ。

その中で競争が激化しているのがセンターのポジション。現在も2人の左バッターがしのぎを削っている。

 
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■梶原昂希は平常心で猛アピール

まず先にアピールに成功したのは、大卒3年目の梶原昂希。序盤こそ苦しんでいたが、8日にマルチヒットをマークしてからエンジンがかかり始め、西武ライオンズ戦では2打席連続でレフトスタンドへ叩き込むなど、猛アピールに成功した。

13日にも「自分のスタイルを変えないように。狙い球に対して素直にバットを出すことを意識」と平常心を心がけ、3日連続の打点を付けるタイムリーを放って見せた。その後もコンスタントにヒットを重ねるとともに、広い守備範囲も見せつけ、開幕へ向け順調な調整を続けている。

 

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■関根大気は“らしい”姿勢で結果残す

一方、高卒11年目となる関根大気も調子は上向き。9日に出場機会を求めてファームで調整すると、ここ2戦は5打数2安打と結果も出してきている。

出場した直近の16日の広島東洋カープ戦では、1死3塁のチャンスの場面で「前の打者の戸柱(恭孝)さんと、ランナーの京田(陽太)さんがしっかりと3塁に進めてくれたので、なんとかランナーを還す気持ちで打席に入りました」と、まずチームメイトに感謝する“らしい”姿勢で結果を残した。

 

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■異なる魅力を持つ2人

梶原は昨年のファームで結果を残し、6月序盤に満を持して一軍昇格。そこからスタメンのチャンスがありながらも8月22日に足首を痛めて戦線離脱し、そのままシーズン終了した悔しいシーズンだった。

比べて関根は10年目のブレイクを果たし、地元の名古屋オールスターにも出場。最終的には初の規定打席に到達するなど、一皮むけた印象がある。

オフには2年続けて福岡ソフトバンクホークス柳田悠岐に教えを請いレベルアップし、長打も打てるスケールの大きな梶原。さらなる成長を求めて例年通りメキシコで修行を積み、状況判断に優れた走塁や小技が武器の“野球ID”の高い関根。タイプの異なるプレーヤーのレベルの高いレギュラー争いは、2人にとっても、チームにとっても大きな財産となっていく。

 

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■執筆者プロフィール

萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。

23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。

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