大阪ガス株式会社(社長:藤原正隆、本社:大阪市中央区、以下「大阪ガス」)、大阪ガスの100%子会社Daigasエナジー株式会社(社長:井上雅之、本社:大阪市中央区、以下「Daigasエナジー」)は、ヤンマーエネルギーシステム株式会社(社長:山下宏治、本社:兵庫県尼崎市、以下「ヤンマーES」)と共同で、ガスヒーポン(以下「GHP」)の故障予測技術の開発を進めてきました。
このたび、ヤンマーES製GHPについて、大阪ガスが保有するビッグデータとヤンマーESが保有するノウハウの掛け合わせにより新たな故障予測技術を開発し、対象部品の予測精度を飛躍的に向上させることができました。本技術の活用により、さらなる故障未然防止やメンテナンス業務の効率化が可能となります。
大阪ガスDaigasエナジーヤンマーESは、引き続きお客さまに安心してご使用いただけるGHPの普及に努めてまいります。

  • これまでの取り組み

大阪ガスでは、2003年から遠隔監視システムを活用したGHPのメンテナンスを開始し、現在約6万台のGHPを対象に遠隔監視を行っています。

 2010年には遠隔監視システムから発報されたGHPの運転データ(以下「遠隔データ」)を活用した故障予測技術の開発を開始し、過去の市場実績では故障による空調停止の約2割を未然に防止できております。

 また、メンテナンス作業用タブレットに過去の故障時のデータや故障の恐れのある部品等を表示させることで、定期点検等の機会に効率よく予測保全対応を実施しています。

  • ヤンマーESとの新たな故障予測技術の共同開発

 大阪ガスではこれまで故障予測技術の開発に取り組んできましたが、取得可能なデータのみでは故障予測が困難な部品がありました。

 そこで、2022年4月からヤンマーESと共同でGHPの故障予測技術の開発を開始し、このたび故障予測が困難であった部品の一部を対象に機器内部データ ※1 を活用した新たな故障予測技術を開発しました。

 大阪ガスが保有するGHPの遠隔データのうちヤンマーES製GHPのビッグデータと、ヤンマーESが保有するGHP機器内部データを活用し、機械学習技術により独自に構築した「予測モデル」を用い、故障時に影響が表れるデータの予測正常値と実値の比較をすることで故障を予測します。

 当技術の活用により、対象部品の故障予測精度が飛躍的 ※2 に向上することを確認しています。

 これにより、より早く適切に事前修理することができ、さらなる故障未然防止、メンテナンス業務の効率化が可能となります。

 今回開発した故障予測技術を活用し、対象機に対する予測保全活動を開始しています。

※1 ヤンマーESの機器の設計ノウハウデータ、遠隔監視システムからは発報されない内部制御に使用するデータ等

※2 対象部品の故障予測的中率が平均31%→74%へ43ポイント向上

  • 今後の取り組み

 今回の開発で得た予測モデル作成の知見等を他部品の故障予測にも展開することで、GHPの故障予測精度のさらなる向上に取り組んでまいります。

 また、重要部品の余寿命を予測する技術の開発による適時の交換提案や、故障が発生した際に故障部位を即時に特定する技術の開発による早期復旧などにも取り組んでまいります。

ヤンマーESのGHP

配信元企業:大阪ガス株式会社

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