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 もじゃもじゃの毛にユーモラスな造形が魅力の魚、カエルアンコウ様がご立腹だ。飼い主が勝手に水槽の掃除し、石の配置を変えてしまったことに怒っているという。

 いや実際に怒っているのかどうかはわからないが、水槽のガラス越しから飼い主の方を向き「異議あり!」とばかりに片ヒレを上げて、口元をボフンと動かすその表情と姿は、苦情を言いたいに違いないと思わせるには十分なのだ。

【画像】 水槽の掃除をされてご立腹のカエルアンコウ

 存在自体が神のいたずらかのようにも見えるカエルアンコウだが、彼らにはしっかりとした意志があるかのようだ。

 「タッドポール」と名付けたカエルアンコウを飼っているTikTokユーザーは、水槽の掃除を行った後、タッドポールが何やら物申したいことがあるような挙動を見せていることに気が付いた。

 片ヒレをあげて、水槽のガラス越しから飼い主をじっと見つめている。

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 飼い主は何事かとカメラを手にしてその様子を撮影していたところ、タッドポールは「ふざけんな!」と言うがごとく、口を開けて何かを訴えた。

 飼い主によると、掃除をした際、石の配置を変えてしまったことが不機嫌になった原因である可能性が高いという。

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 人間だって自分の部屋にある物の位置を勝手に変えられたら気分は良くないだろう。カエルアンコウにしても同じことなのだと飼い主は思っている。

 他にもタッドポールが自分なりに整理整頓していたものを勝手に移動された可能性もなきにしもあらずだ。

 カエルアンコウの表情を読み取るのは素人には難しいかもしれないが、確かに怒っているように見えるし、何かを訴えたいようにも見えるかな。

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海底を歩く狩りの達人、カエルアンコウ

 一風変わった海の住人で貪欲な肉食魚、カエルアンコウAntennarius striatus)は、その独特の外見と驚異的な擬態能力により、水中のカメレオンとも言われることもある。

 泳ぎが苦手な底生魚であり、胸ビレと腹ビレで海底を歩くように移動するのだが、狩りの能力は半端なく高い。

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 彼らは待ち伏せ型の捕食者であり、擬態名人なので、泳ぎはそれほど必要としないのだ。

 まずは周囲の環境に合わせて色や形状を変え、海藻やサンゴに見せかけることで、獲物の警戒心を解いて近づかせる。

 獲物が近づいてきたら、頭部にある誘引突起(イリシウム)の先端のルアーのような擬餌状体(エスカ)を振り動かして小魚や甲殻類を引き寄せる。

 捕食に十分な距離まで近づいてきた瞬間に大きく口を開けて一瞬で吸い込む。この捕食行動は非常に速く0.006秒と、肉眼では捉えることが難しいほどだ。

This Hairy Frogfish’s Bite is Too Fast For Slow-Motion

 なので水槽の掃除で石の配置を変えられたタッドポールは、擬態的な意味で再構成し直さなきゃならないことで怒っていた可能性もあるのかな。

written by parumo

 
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勝手に掃除すな!カエルアンコウがおこ、飼い主に抗議