―[ゼロ恋愛 〜経験値ゼロから学ぶ恋愛講座〜/堺屋大地]―
こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。
筆者はLINE公式サービスにて、年間約1000件のペースでチャット恋愛相談を受けています。また知人経由で対面の相談を受けることも多く、性別・年齢問わずさまざまな方の恋のお悩みをうかがってきました。
2020年国勢調査によれば、日本人の「生涯未婚率」(50歳時の未婚割合)は年々上昇しており、女性は17.8%、男性に至っては28.3%にも及びます。そんななかで、恋愛がうまくいかないという方々にも筆者の知見が少しでも役に立てばなによりです。
さて、中学・高校生時代にクラスの中心人物だったり部活で活躍していたりして、1軍男子としてモテまくっていた男性が、社会人になって、特に30代をすぎてから、非モテになるというケースは意外と多いもの。
もちろん社会人になっても変わらずモテ続ける人もいますが、学生時代のモテ度を維持できる人とモテなくなる人は二極化傾向にあります。
なぜ、10代の頃はあんなにも女子からちやほやされていた人が、大人になると女性から見向きもされなくなってしまうのでしょうか。そこで今回は「中高時代は1軍でモテモテだった男性が、社会人になってから『非モテ』になる理由4つ」を解説していきます。
◆①モテ要素が「顔」「運動神経」から社会人になると「性格」「仕事」に変わるから
中高時代に人気があった男子は、えてしてルックスがいいか、運動神経がいいか、もしくはその両方を兼ね備えているか、というタイプでした。令和の現在の10代は、モテの基準はまた異なっているかもしれませんが、平成時代に10代を過ごした現在の社会人の場合、女子は男子の「顔」「運動神経」を重視していたものです。
しかし女性は社会人になると、恋愛対象に“結婚相手(生涯のパートナー)”という側面を求めるようになってきます。そのため「顔」や「運動神経」のよさよりも、「性格」のよさや「仕事」ができるか(=年収はいくらか)といった要素が重要視されるようになるのです。
ちなみに「顔」は社会人になってからも重視する女性はたくさんいます。ただ、中高時代は「顔」がいいだけでモテましたが、社会人では「性格」「仕事」もモテ要素の“柱”として存在感が増しているため、「顔」がいいだけでは恋愛対象としての総合点が低いと判断されてしまうのです。
◆②過去の栄光(中高時代)を引きずって、全然アップデートができていないから
前述したように、社会人になってもモテ続ける男性もいれば、社会人になって非モテになってしまう男性もいます。
後者の非モテ化する男性は、たいていは「俺はモテるんだ」と調子に乗ったままでいて、恋愛市場の価値観の変化に気付けておらず、アップデートしていない痛いタイプです。
昔は「顔」がよければ、性格がいまいちでも女子側が勝手に「そのワルさも魅力」と解釈してくれることもありましたし、10代の時点では将来の経済力がどれほどかはわからなかったので、「顔」という“柱”一本だけで勝負できました。が、大人になるとごまかしが効かなくなるというわけです。
中高時代からもともと女性にやさしく紳士的なタイプだったならば、社会人でもそのスタイルを維持すればOKでしょう。けれど、たとえば昔はオラオラスタイルでモテていたのであれば、その過去は捨てて進化していかないと、恋愛市場での価値は大暴落していくのです。
◆③恋愛強者の“戦い方”しか知らずに、女性を楽しませる能力が低いままだから
放っておいても女子のほうから群がって来てくれていた中高時代ならば、常に“上から目線”のスタンスでもよかったでしょうし、自ら会話をリードして盛り上げる必要もなかったでしょう。
ですが、それはあくまで恋愛強者のスタイルであり、女性たちが初手から自分を好いてくれていることを前提とした“戦い方”なのです。中高時代にチヤホヤされてきたから、ずっとあぐらをかいたままで、女性を楽しませるトーク力を磨いていなかったり、女性が嬉しくなるような配慮を勉強していなかったりすると、モテなくなってきたと気付いたころには時すでに遅し。
社会人になって女性たちが重要視する要素が変化していって、モテの総合力が下がってきているのに、同じ“戦い方”しかしていなければ女性から相手にされなくなっても自業自得でしょう。
◆④非モテ男子が自分磨きで魅力を上げるため、相対的に順位が下がってしまうから
“上から目線”の不遜な態度などしておらず、調子に乗ってあぐらをかいていたつもりはなくとも、非モテになっていくこともあります。
中高時代から変わらぬペースで人生を走り続けていたとしても、当時非モテだった男子たちが猛ダッシュで一生懸命努力して、自分磨きをして魅力を高めてくれば、どんどん追い抜かされてしまうもの。中高時代と同じタイムで走っていて、当時はそれがすごい好成績だったとしても、社会人になるとそのタイムが平凡かそれ以下になってしまう、ということです。
また別の視点で考えると、中高時代は「顔」100点・「運動神経」100点という“200点満点”の試験で高得点を取っていても、社会人になって「性格」100点・「仕事」100点・「顔」100点の“300点満点”の試験で高得点が取れるかどうかは、別問題ということでもあります。
◆モテ続けるか非モテになるかの分水嶺は、恋愛市場の変化への対応にかかっている
繰り返しますが、中高時代にモテていた男性が必ず社会人になると非モテになってしまうというわけではなく、ずっとモテ続ける“勝ち組”も多くいます。ただ一方で、大人になってから一気にモテなくなるという男性がいるのも事実。
中高生と社会人とではモテる要素が大きく変わっており、それにともない恋愛市場での市場価値も大きく変わっている――その現実に気付くことが、非モテ回避の第一歩になるでしょう。
<文/堺屋大地>
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『文春オンライン』、『smartFLASH』などにコラムを寄稿。LINE公式サービス『トークCARE』では、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。X(旧Twitter):@SakaiyaDaichi
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