アンソニー・マッキーが主演を務めるアクションコメディ「ツイステッド・メタル」シーズン1(Huluで全話独占配信中、全10話)。第4話ではジョン(アンソニー・マッキー)らがトラック集団の使いに行く様子が描かれた。本記事では、考察を踏まえながら第4話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)
【写真】クールな表情で車から身を乗り出すアンソニー・マッキー“ジョン”
■「ツイステッド・メタル」とは
「ゴッド・オブ・ウォー」シリーズのクリエイター、デイビッド・ジャッフェ氏が手掛ける、PlayStation(R)の伝説的カーアクションゲームを映像化した本作。物語の舞台は、あるバグが世界中のコンピューターを破壊し、荒廃した終末世界。都市が巨大な壁を築き、安全な中の世界“インサイド”と、危険な外の世界“アウトサイド”に分断される中、運び屋のジョン・ドウが“インサイド”での生活を送るため、アメリカ3431kmを横断して危険なニューシカゴへ荷物を届けるというストーリーだ。
本作は2023年7月にアメリカの動画配信サイト「Peacock」で配信されると、2週間で“Peacock史上最も視聴されたコメディシリーズ作品”として新記録を樹立。海外の映画批評サイト「Rotten Tomatoes」でも高評価を獲得し、すでにシーズン2の制作も決定している。
本作の製作総指揮を手掛けるのは、映画「ゾンビランド」や「デッドプール」の脚本家としても知られるレット・リース氏とポール・ワーニック氏。また出演者には、「アベンジャーズ」シリーズのファルコン役で知られるアンソニー・マッキーが主演のジョン・ドウ役を務めるほか、彼の相棒・クワイエット役には「ブルックリン・ナイン-ナイン」などに出演するステファニー・ベアトリスが抜擢されている。
またニュー・サンフランシスコの最高責任者・レイヴン役は、「スクリーム」シリーズで知られるネーヴ・キャンベルが担当し、原作のゲームにも登場する殺人ピエロのスウィート・トゥース役は、プロレスラーのサモア・ジョーが担当。そして「ボージャック・ホースマン」出演のウィル・アーネットが、スウィート・トゥースのボイスキャストを務める。
ちなみに吹替版では、杉田智和、朴璐美、千葉繁、内田直哉といった実力派声優陣が各キャラクターの声を担当している。
■トラック集団・コンボイに“使い”を頼まれるジョンたち
聖域都市・トピーカを目指してハイウェイを爆走していたジョン(アンソニー・マッキー)とクワイエット(ステファニー・ベアトリス)。すると突然、大型のトレーラーが近づき、ジョンの愛車・エヴリンごと捕獲されてしまう。
謎のトレーラーに乗っていたのは、ワッツ(ジェイミー・ニューマン）という女性。ワッツはトラック30台規模で生活する集団「コンボイ」の代表者で、ジョンとクワイエットをグラニー(ペグ・オキーフ）という老人に会わせた。
グラニーは自身の病気のための薬を薬屋へもらってきてほしいとジョンに頼み、もし薬を持ってきたらジョンの車に武器を取り付けるという交換条件を出す。
ジョンは今後丸腰のエヴリンで生きていくのは不可能だと感じ、提案を飲むことにしたが、薬屋への道中は不審な“ホーリーマン”がうろついていると聞かされる。しかしジョンは“長生き第1号になる”と自身を鼓舞し、張り切って薬屋へ出発するのだった。
■クワイエットの過去が明らかに…
薬屋に到着すると、アンバー(ディアニー・ロドリゲス）という女性が笑顔で出迎え、2人に“おもてなし”としてお茶を飲ませる。すると2人はたちまち嘔吐に苦しみ、力なくその場に座り込んでしまう…。
どうやらアンバーは2人が“ホーリーマン”の巡回だと勘違いして殺そうとしたようで、ジョンが“グラニーからの使い”である旨を伝えると、彼女は快くリストにある薬草を手渡した。
その後、薬屋から出たジョンとクワイエットは、ホーリーマンたちに追われることに…。偶然逃げ隠れた映画館で2人は懐かしいサイレント映画のフィルムを発見する。するとクワイエットは、自身の過去について語り出すのだった――。
クワイエットはその昔、禁止されていた映画館へ兄とこっそり出向いたそうだ。クワイエットは「覚えているのは兄の笑い声」と当時を懐かしく振り返り、寒い時に着せてくれた“上着”が唯一の形見だと微笑む。
その後コンボイに帰宅した2人が薬をワッツに渡すと、実は“グラニーは助からず、薬はグラニーをより快適に送りだすものだ”と聞かされる。ジョンたちが見守る中グラニーは薬を飲み、“大切なのはかけがえのない人と過ごす時間だよ”と言って静かに目を閉じた。
グラニーへの使いが終わり、ジョンはクワイエットに「兄貴と探してたのは安心できる場所だろ？」とコンボイに残るかどうか尋ねる。するとクワイエットはジョンと引き続き旅に出ることを選択。こうして2人は、ワッツに武装してもらったエヴリンで再び走り出すのだった――。
■クワイエットがジョンと一緒にいることを選んだ理由とは？
第4話では、コンボイとの出来事によってクワイエットの過去や兄への想いが明かされた。彼女は“唯一の家族”と慕っていた兄を失ったことで、その悲しみからずっと心を閉ざしていたが、ジョンとサイレント映画を見たことで急接近。そこで、初めて大きな声で笑う彼女の姿が描かれた。
もともと兄と“安心できる場所”を目指して旅をしていたクワイエット。ジョンから“コンボイこそが安心できる場所ではないか”と残ることを提案されたものの、クワイエットはジョンと旅に出ることを選んでいる。
その理由として、クワイエットがジョンを信頼し始めたことももちろん挙げられるが、やはりクワイエットの根源にあるのは“兄への復讐”。第3話で自分に烙印を押したシェパードを爆殺したことから、その恨みは相当なものであることが伺える。
もしかするとクワイエットは、ジョンについて行くことでストーンへの復讐の機会を伺っているのかもしれない。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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