フランス語で「星」を意味し、世界の最高峰パリ・オペラ座のトップにも冠せられている「エトワール」。その名にふさわしく、きら星のごとく居並ぶ若手のなかでもひときわ輝くピアニストを紹介してきた彩の国さいたま芸術劇場劇場の『ピアノ・エトワール・シリーズ』が、劇場開館30周年を機に大きく展開する。 

装いを新たにした『エトワール・シリーズ プラス』ではピアノに限らず、様々な楽器で活躍する 劇場厳選の気鋭アーティストが「リサイタル」と「室内楽」と異なる編成で意欲的なプログラムに挑戦する。記念すべき一人目には、 2019年ミュンヘン国際音楽コンクール チェロ部門において日本人として初めて優勝、実力と華やかさを兼ね備え、近年ますます多岐にわたる活動に目が離せないチェリスト佐藤晴真を迎える。

2024年5月25日(土)開催のPart.1では「無伴奏チェロ」 、11月のPart.2では前田妃奈(ヴァイオリン)、中 恵菜(ヴィオラ)、佐藤卓史(ピアノ)を共演に迎え「ピアノ四重奏」が予定されている。佐藤晴真よりコメントが到着した。

佐藤晴真 コメント

佐藤晴真(チェロ)(C)Seiichi Saito

佐藤晴真(チェロ)(C)Seiichi Saito

今回演奏させていただくのは、違う時代背景、そして違う国にルーツを持つ作品たちです。

調性を全てハ短調で統一し、作品それぞれの個性、ひいては作曲家がそれぞれ描こうとしたハ短調に対する重みやその奥に隠したエレガンスを、よりダイレクトに感じていただこうという挑戦のプログラムです。バッハ無伴奏チェロ組曲の中でも僕が最も愛する第5番から始まり、ファンタジックでどこか懐かしい響きのクラム、そして重厚な和声とストーリー性が際立つブリテン。この素晴らしい音楽を、ぜひ会場で一緒に味わうことができれば幸いです。

彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念 エトワール・シリーズ プラス 佐藤晴真(チェロ) Part.1 無伴奏チェロ・リサイタル