代替テキスト

《「LAST SONGS 2024 feat. K」の3月17日(日)・大阪オリックス劇場公演において、ライブの進行を妨害する行為が見受けられました。

公演中にライブの進行を妨げ、且つ不適切な発言をされるお客様がいらっしゃいました。それにより不愉快な思いをされたことと存じ、ご来場されていた全てのお客様へコンサート主催者よりお詫び申し上げます》

3月18日GACKT(50)の公式HPに、上記の文面があがった。関係者の話を総合すると、全国ツアーのライブ中、MCを始めようとしたGACKTに、一人の女性観客が遅れて着席した直後、壇上の彼に話しかけ、このようなやりとりがあったという。

伴奏者 K(40)の一曲をGACKTが歌い終わり、その余韻に会場が包まれる静寂の中、突如客席から一人の女性観客が歌い終えたステージのGACKTに大声で叫び始めた。

「なんか面白い話をしてくださーい!!」
「高いチケット代払ってきてるんだから面白い話をしてよ!」

場違いなヤジ紛いの大きな声に会場が静まり返る。

GACKTはその緊張をほぐすかのように穏やかな口調で「面白い話をする為にボクたちはステージに立っているわけじゃないんです。歌を歌いに来てるんです」と笑いながら答えた。

観客「声援OKなんでしょ? 応援しにきました~」
GACKT「ありがとうございます。今から喋りますから静かにしてください」
観客「じゃあ、笑わせてください~。GACKTさんって整形してるんですか? どこ整形してるんですか?」

ザワついた会場。彼女のヤジにGACKTは笑ってこう答えた。

「ボクですか? ボクの整形は心です」

決してその客をあしらわず真摯に応えるGACKTに拍手が起きた。だが、次の曲を紹介しようと話し出した時に、さらにその女性が遮るように執拗に声を荒げた。ほかの観客から「黙れ!」との怒りの声が上がり始める。GACKTは終始、穏やかに対応していたのは、声を荒げることで、コンサートが台無しになると配慮したからだったという。

実際、この応対は、他の参加者のSNSから“神対応”と絶賛されていた。

《本当によく丁寧に返せたものだと思いますし、その直後の歌もトラブルなく歌いきり後半に向かって盛り返していったというか、それ以上な気がしました》
GACKTさんがliveに込めた思いを あの一瞬で壊したそれはほんとに許せない きっと心無い言葉に1番嫌な気持ちになったのは GACKTさんの方でそれでもそんな中でも 他のファンの方のためにすぐにその場を 笑顔に変えてくれるその姿をみて泣きそうになった》
《長年LIVE行ってるけど、あんなタチの悪いファンは初めてじゃなかろうか 会場が一気に凍りついたわ でも、冷静に対応したGACKちゃんはやはり一流芸能人やわ》

「今回の妨害行為に関しては、ライブ主催者やイベンターなど制作サイドの対応が遅れてしまったことにも問題が大きいと思います」(音楽関係者)

■「その客が逆上して周りのファンに何かし始めたら、とんでもないことになる」

ライブの翌日、今回の妨害行為に対して、主催者はHP上で今後の処置を記した。

「迷惑行為をおこなった観客には、返金なしの即時退場と今後の彼のライブ・イベントへの出禁。また警察へ通報すると警告していました」(前出・音楽関係者)

途中でこの客はスタッフに外に出る様に促され、注意を受けることになったが、終始支離滅裂な言葉を発していたという。

ところで、GACKTが語った「心の整形」とはどんな意味だったのか。その答えは“怒りのコントロール”だったようだ。著書『自白II』にはこう綴られている。

《若い頃は感情のコントロールができなくて酷かった。とにかくキレまくっていた。暴れ散らしていた。が、今は怒らなくなった。いや、大声を出して怒鳴ったりすることがなくなったが正しい。

もちろん世の中に対する怒り、人に対する怒りの感情が消えることはないが、ただ、感情と直結して相手に対する攻撃にはつながらなくなった。他人のミスで起きた損失にはイライラするものの、「ウワーッ!」と暴れていた以前のことが嘘のようだ。40歳までは檻のないライオンだった。40歳を迎えた年、あることをきっかけに、『これからの人生は他者に怒鳴ることも、大声を出すこともやめる』と心に誓った》

本誌は最後にGACKT本人に今回の騒動について聞いた。

「若い頃はライブを邪魔されたことに対し怒りを覚えたり、攻撃的な言葉を返したこともあるが、今回、別に腹が立ったわけでもなくむしろ『こんなふうにしか自分を表現できないのか?』と可哀想な気持ちさえ感じた。逆上したその人が周りのファンにもし何か傷つける行為などをすれば取り返しのつかないことになると思ったから落ち着かせようと対応しただけ」

全国ツアーは20日に名古屋、24日に福岡でおこなわれる。このような場違いの客が来ないことを願うばかりだ。