中野の打撃不振が心配されている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神3月20日に行われたソフトバンク戦(ペイペイD)に0-4と敗れ、完封負け。これでオープン戦戦績は2勝12敗1分けとなった。

 気になるのは内容の悪さだ。先発した左腕の伊藤将司は6回8安打4四死球3失点。直球の最速は140キロにとどまるなど、投球にキレも欠き、毎回走者を出す苦しい展開となった。伊藤はオープン初戦序盤から不安定な投球が続いており、開幕ローテ―ション入りが決定している中で課題が残された。

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 一方、打線で気がかりなのは不振が続く中野拓夢の状態にもある。「1番・二塁」で先発出場したこの試合でも、中飛、遊邪飛、左飛、左飛と4打数ノーヒット。オープン戦はこれで30打席無安打、打率はいよいよ、.070まで落ち込んだ。19日の試合でも6打数5三振とふるわなかった。

 自身もトンネルを抜け出そうと様々な策を試みているが、開幕1週間後に迫った状態としてはファンからもいよいよ心配の声が飛ぶ事態となっている。

 何より昨年のチーム日本一には「1番・近本」「2番・中野」の果たす役割が大きかったことは知られている。中野は164本のヒットを放ち、最多安打のタイトルを獲得。遊撃から二塁へとコンバートとなった守備でもチームを支えた。俊足巧打、ときに長打もある2人が自在に打線を操っている姿は他球団垂涎の1、2番コンビとして球界を席巻した。

 日本一の主要メンバーとして知られる中野の不振は目指すリーグ連覇へも気がかりな材料となる。

 果たして29日と迫る開幕にどうコンディションを整えていくのか。今後も注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

抜けられないトンネル 阪神不動の2番打者 中野拓夢がオープン戦30打席無安打