水原通訳は大谷の良きサポート役として知られていた(C)Getty Images

 3月20日パドレスとの開幕戦を華々しく行ったばかりのドジャースに衝撃的なニュースが飛び込んできた。

 エンゼルス時代から専属通訳として大谷翔平を公私でサポートしてきた水原一平通訳(39)がドジャースを解雇されたと20日(日本時間21日)、「LAタイムズ」「ESPN」など複数の米メディアが報じ、球団も水原氏の解雇の事実を認めた。

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 「LAタイムズ」によると、水原通訳は大谷の代理人弁護士から、大谷の資金を違法なブックメーカーで賭けるため「大規模な窃盗」に手を染めたと告発されたという。

 大谷の弁護士が所属するバーク・ブレトラー法律事務所の広報担当者も「我々は大谷翔平が大規模な窃盗の被害者であることを分かり、我々はこの問題を当局に引き渡している」と声明を出した。その額は少なくとも450万ドル(約6億8000万円)にのぼるという。

 連邦捜査当局が南カリフォルニアブックメーカーを運営するマシューボウヤー氏を捜査している中で大谷の銀行口座からボウヤー氏の関係者に複数回、送金されていることを確認。少なくとも昨年9月と10月の2度、50万ドル(約7600万円)ずつ大谷の口座名で同氏に送金されているという。

 水原氏は米メディア「ESPN」のインタビューに応じ「みんなに知ってもらいたいのは、翔平は賭博に全く関与していないということ。私はこれが違法だとは知らなかった」と話しており、今後一切賭博に関わるつもりはないとも語っている。

 一方、今回ドジャースを解雇された水原氏といえば、大谷にとっては一介の通訳をこえた、いわば〝盟友〟ともいえる存在だった。入団時の日本ハム球団の通訳時代から縁を結び、大谷がポスティングエンゼルスに移籍した際からともに渡米し、プライベートをともにするなどサポートしてきた。二刀流の軌跡を1番間近で見てきた人物でもあり、手厚いサポートを行ってきたことでも知られる。

 野球においてはブルペンでのキャッチボールの相手役を始め、何より大きかったのはあくまでプレーヤーファーストとする通訳としての丁寧な対応があった。今オフの移籍に関してもドジャースとの巨額契約が話題を集める中、オープン戦期間中にサンフランシスコ・ジャイアンツの番記者から「ジャイアンツと契約する可能性はあったのか?」と契約に関するナイーブな質問が飛んだこともあった。その際にも「その話はしないよね?」と大谷に確認した上で、「試合のことだけでお願いします」と冷静にさばいたことも話題となった。

 そんな「陰のマネジャー」が解雇されたとあって、すでに日本中に衝撃が広がっているが、今回の問題が果たして大谷のパフォーマンスにどう影響を与えるのか。開幕戦ではあわやホームランの大飛球、5打数2安打1打点1盗塁も記録と躍動した姿を見せたばかりだっただけに専属通訳問題は今後も尾を引きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ドジャース激震!大谷の〝盟友〟水原一平通訳解雇で広がる衝撃 知られていた「陰のマネジャーぶり」