「着信音が鳴ると、冷や汗が出る」
「通話ボタンを押す前に、深呼吸が必要」
「なんならいったん放置。こっちからかけ直す」

電話が苦手な若者の「あるある」を詰め込んだ電車が、東急東横線田園都市線を走っている。運行期間は2024年4月1日まで。

いわゆる電車ジャック広告である。広告を出したのはソフトバンク。電話が苦手な若者を応援するプロジェクト「#電話が苦手です」の一環だ。

同社が2024年2月28日~29日に行った「電話とテキストコミュニケーションに関する調査」によると、10代と20代の若者の約4割が「電話が苦手」だと回答。「電話よりもテキストコミュニケーションを優先したい」と回答した若者は約8割という結果が明らかになった。苦手なシーンの1位は「仕事の人との連絡」だが、若者の4割は「友達との連絡でも通話が苦手」だという。

「#電話が苦手です」は、そんな若者を応援するプロジェクト。コロナ禍に立ち上げたオンライン専用ブランド「LINEMO(ラインモ)」のメインターゲットである20代~30代からの認知向上を図る。

「現時点では電車内の広告には共感するといった反応が(SNSの)Xでは見られています」と語るのは、ソフトバンクの担当者、今井さん。「当社は携帯電話の会社ではあるが、コミュニケーションはもっと多様化しても良いのでは」と思い、若者の声を代弁するプロジェクトに取り組んでいる。

本日21日から24日までの4日間は、渋谷PARCO前に「着信が来ている巨大なスマホオブジェ」も設置。周辺でビラ配りするスタッフが着信音におののく様子なども見られる。