北朝鮮代表を相手に1-0で勝利を収めた日本代表に激震が走った。26日に予定されていた2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選第4節の北朝鮮戦だが、平壌での開催がなくなった。

21日、第3節で日本は国立競技場北朝鮮と対戦。田中碧の開始早々のゴールで1-0で勝利を収め、日本は3連勝を収めた。

22日に日本を出発し、26日にアウェイの平壌でリターンマッチを行う予定だったが、試合中に平壌での開催を北朝鮮側が拒否したことが判明した。

試合後、日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長がメディアの取材に応じ、今回の経緯を説明した。

「今朝、突然AFC(アジアサッカー連盟)に対して北朝鮮から平壌での開催が難しいというレターが来ました。それを我々が受けて、そのレターを受けたAFCは「中立地を含めて北朝鮮の責任の下でやりなさいと。それをマレーシア時間の15時まで」ということになり、我々もそれを待っていましたが、残念ながら代案が来ず、我々として(北朝鮮の)キム団長とミーティングを行いました」

「みなさんご存知の通り、我々が向こうに行くのにも相当時間がかかって手続きをして、相手が来るのも相当時間がかかりました。キム団長以下、向こうのスタッフにご理解いただきました」

「今はもう夜で、たとえ明日から日本でできないかと言われても、滞在許可も明日までしかないので、それを延ばしてくれということをやったとしても、簡単にすぐ出る問題ではないこともご理解いただきました」

「我々としては、措置というか、何か日本で2試合目ができるかということは、今は難しい。時間がかかるということをお伝えし、AFCに対しても返しています」

2月のパリ・オリンピック予選では、なでしこジャパンの平壌での試合ができないこととなり、サウジアラビアでの開催となったが、今回は平壌での開催が決定。しかし、突然北朝鮮側が拒否したこととなる。

田嶋会長は「僕らが決めることではありません。FIFAなのか、委員会で決めることになると思いますが、とにかく早くしてくれないことには、我々も明日出発予定でした。ただ、平壌ではやらないということが決まったということは、皆さんにお伝えしなければいけないですし、我々も今日聞いてということです」とコメント。どういった形になるかは不明だが、平壌での開催は無くなったことは確定したという。

田嶋会長は「キムさんの方からは平壌でできないということを言われました」と語り、「日本でできないかということを聞かれましたが、今の今でできるとは申し上げられないと。少なくとも2日、3日はかかると。来週火曜日の試合となるので難しいとお伝えしましたし、ご理解いただいたと思います」とコメント。試合開始後に平壌でやらないことを聞き、20時ごろに日本でもう1試合できないかの打診を受けたという。

田嶋会長は「2カ月前には決めなければいけないことを、今になって言っても難しいことは理解していただく」とコメント。「日本は出発しません。どこに向かっても良いかわからないので」と、明日の渡航は一旦取りやめとなり、今後どのような結論が出るのかを待つことになる。