鳥取県は、弥生時代の自然景観や暮らしを体感し、弥生の美を鑑賞していただける施設として、青谷かみじち史跡公園を2024年3月24日(日)に開園します。また今回、2021年10月30日に公開し、そっくりさん&名前を募集し大きな注目を集めた「青谷弥生人」の2体目の復顔像は、20日に除幕式を行いました。それらを記念し、初日に開園セレモニーを開催します。

<開園セレモニー 概要>

日 時:2024年3月24日(日)10:00~10:30

場 所:鳥取県立青谷かみじち史跡公園展示ガイダンス施設 ガイダンス施設オープンデッキ

    (鳥取市青谷町吉川17)

主 催:鳥取県鳥取市

出席者:鳥取県知事 平井 伸治

    鳥取市長 深澤 義彦

    鳥取県議会議長 浜崎 晋一

    鳥取市議会議長 西村 紳一郎 ほか

内 容:主催者挨拶、来賓紹介、青谷弥生人そっくりさんからのお祝いのことば、

    展示ガイダンス施設愛称発表及び表彰式、テープカット

その他:開園記念イベントとして、地元店舗による弥生グルメや

    勾玉づくりなどの弥生体験を10時30分からお楽しみいただけます。

  • 2体目となる青谷弥生人の復顔について

 2021年10月30日に「青谷弥生人」の男性像(青谷上寺朗)を公開。復顔した男性像のそっくりさんや名前を募集し、話題になりました。

 その後、弥生時代の女性にも関心が高まり、女性像の製作を期待する要望が多く寄せられた結果、「青谷かみじち史跡公園」の展示物として新たな復顔像の製作に着手。

 2000年に鳥取市の青谷上寺地遺跡(あおやかみじちいせき)で出土した弥生時代後期後葉(紀元2世紀第3四半期)の頭蓋骨を基に復顔しました。当初、頭蓋骨に男性的な特徴が観察できないことから女性であると考えられていましたが、復顔像制作のために実施したDNA分析にてY染色体を確認。10代前半の男性であることが判明しました。若年であったことにより、男性的な特徴がまだ骨格に表れていなかったものと考えられています。

  • 復顔像の製作過程

 2022年4月から2024年3月に渡り、国立科学博物館制作協力( DNA分析・復顔監修)のもと復顔像を製作。核DNAの分析(右図)により、髪が太いことや肌の色調がやや濃いことをはじめとしたさまざまな特徴が判明し、復顔像に反映しています。

主な顔の特徴

  • 国史跡「青谷上寺地遺跡」とは

 鳥取県鳥取市青谷町(あおやちょう)で弥生時代前期の終わり頃(約2400年前)から古墳時代前期(約1700年前)にかけて営まれていた集落遺跡です。弥生時代の歴史を考える上でとても重要な遺跡として、平成20年に国の史跡に指定されました。

 山陰地方を東西に結ぶ山陰自動車道の建設に伴って発掘が行われ、弥生時代の人々が活動の拠点としていた微高地から、北陸地方から運び込まれた石材で製作された玉やデザイン性に優れた木器や骨角器など、弥生時代の人々が製作、使用していた様々なものが発見されました。中国で製作された銅鏡や朝鮮半島で製作された鉄器など、当時の貴重な交易品も出土しており、日本海交易の拠点として賑わっていたと考えられています。

 令和元年には、土器、石器、鉄器、木器、骨角器など様々な出土品1353点が国の重要文化財に指定されました。令和6年3月24日に公開がはじまる展示施設で、重要文化財に指定された出土品をご覧いただけます。

  • 「青谷かみじち史跡公園」について

 3月24日に開園する「青谷かみじち史跡公園」で公開がはじまるのは、史跡の南側と展示ガイダンス施設です。公園として整備した範囲は約7ヘクタール

 史跡の南側では、弥生時代の地形を復元し、湿地や弥生の田んぼ・はたけ、イベントひろばなどを整備しました。

 また、弥生のたんぼのそばには、弥生時代のこめづくりに使用する高床倉庫が建っています。

 展示ガイダンス施設で、「地下の弥生博物館」とも呼ばれている青谷上寺地遺跡の出土品などをご覧いただき、公園で弥生時代の自然景観をお楽しみください。

自然景観体感地区(野外)

 発掘調査による調査研究等に基づき弥生時代の湿地、水田、畠、高床倉庫を再現。 史跡公園の機能として、植栽、園路・管理用道路、看板・照明、管理施設の設置工事を実施しました。

高床倉庫(体験道具倉庫)

<青谷かみじち史跡公園>

開園時間 9:00-17:00(最終入館 16:30)

休 園 日 毎月第4月曜日、年末年始

利用料金 ガイダンス棟及び公園:無料

     重要文化財棟:個人200円、団体150円(20名以上)、こども・学生は無料

展示ガイダンス施設

体験学習施設などを備えたガイダンス棟と、令和元年に国の重要文化財に指定された出土品を収蔵・展示するための重要文化財棟の2棟があります。

1.ガイダンス棟 (木造平屋建て、建築面積:約 720平方メートル )

 「青谷の里巡り」をテーマに弥生時代の青谷上寺地遺跡とその世界観を表現し、出土人骨の復顔模型やDNA分析など最新の研究成果を展示。また、誰もが楽しめるように「あわびおこし」などの手で触れて楽しめる展示も設置します。ほかにも、体験学習室やイベントステージ等に活用できる多目的デッキを設け公園と一体的に活用。建物にはCLT(直交集成板)を耐力壁に用い、環境面に配慮するとともに木のぬくもりを感じられます。

2.重要文化財棟(鉄筋コンクリート造、2階建て(一部3階)、建築面積:約640平方メートル )

 国指定重要文化財1353点を適切な保存環境に収蔵展示する施設で、重要文化財展示室、企画展示室、収蔵庫、管理事務室などからなります。従来の考古資料館とは異なる、青谷の出土品の「美しさ」を引き出す「弥生の美術館」をテーマとした展示空間を実現しました。

配信元企業:鳥取県

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ