電車が発車するメロディや警笛、駅構内で流れるアナウンス…。鉄道の音を好むファンは多い。JR東海は、そんな鉄道に関連した音を集めた「神アイテム」を製作しようとしていて…。

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■クラウドファンディングを実施

ライデン

今年2月7日から、JR東海が運営する通販サイト「JR東海鉄道倶楽部」は鉄道音を収録した目覚まし時計ライデン」のクラウドファンディングを実施している。同企画は、昨年10月に「JR東海鉄道倶楽部」開設6周年を記念して、鉄道グッズの商品化に関するアイデアを一般募集したもの。

鉄道ファンの望むグッズを想定し、クラファンで目標を達成した際の返礼品としてプレゼントされる。「ライデン」はワイドビューチャイムJR東海在来線特急チャイム)や車掌の声などを収録した大音量の目覚まし時計となっている。

 

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■「発想がすごい」と話題に

クラファンの期間は2月7日から3月25日までで、目標金額は1,560万円。募集開始直後から多数の支援が集まり、2月末に目標金額に到達。3月21日時点で2,340万円を記録する快挙を見せている。

ネット上でも、鉄道ファン垂涎のアイテムは話題に。「発想がすごい!確かにあったらいいな」「ものすごく惹かれて出資した」「これは絶対起きれるやつ」「めちゃくちゃ欲しい」など、魅了される人が続出している。

ちなみに、「ライデン」シリーズは過去に一般販売もされている。なぜ、今回クラファンの返礼品にしたのか。東海旅客鉄道株式会社(以下、JR東海)に取材したところ、様々なエピソードが明らかになったのだ…。

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■JR東海のガチぶりが最高

まずは、一般販売されている「ライデン」との違いを聞いた。

JR東海の広報担当者は、「アラーム音と外観デザインがオリジナルとなっています。収録する音は、『ワイドビューしなの』で使われている車内チャイム『ワイドビューチャイム』、自動列車停止装置ATS-STの音、車掌の声などを予定しています。また、デザインは、HC85系をモチーフとしたオリジナルデザインとする予定です」と説明する。

ライデン

昨年10月にアイデアを募集した際も、鉄道の音に関するものが最も多かったという。この音は、鉄道ファンだけでなく、JR東海にとっても馴染み深いようだ。

広報担当者は、「目覚まし時計の中でも『ライデン』は、社内研修の際に講師おすすめの目覚まし時計として紹介されるなど、時間厳守の当社社員にも愛用者がおります。今回の『ライデン』に鉄道の音を入れるのがぴったりではないかと考えました」「JR東海鉄道倶楽部の担当者が現地収録した音源など、本物の音にこだわっているので楽しみにしていただきたいです」と話す。

何とも、JR東海のガチ度が伝わってくるエピソードである…。

 

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■予想を上回る反響に嬉しい悲鳴

取材した2月18日時点で、支援金額は1,200万円を突破していた。その後も勢いは止まらず、目標を大幅に上回る結果となった。

こちらの話題を振ると、広報担当者からは、「皆様のご支援に感謝申し上げます。本プロジェクトが達成するものと信じて、着々と準備を進めています。先日、名古屋運輸区に録音に行ってきました。競技会で優秀な成績を収めた現役車掌の声を収録予定です」「今後、車両区にて車両の音の録音も予定しています。録音にはセイコータイムクリエーション株式会社の技術者の方にも立ち会いいただくなど、万全を期していますので、きっとファンの方にご満足いただけるものと思います」という、力強いコメントが得られた。

今回の企画で「ライデン」を手にした人はぜひ、快適な朝を過ごしてほしい。

 

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■執筆者プロフィール

斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。

某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。

チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。

現在は、『不適切にもほどがある!』(TBS系)の展開を注視する日々。

JR東海、鉄道ファン歓喜の「神アイテム」製作へ 担当者が明かすガチエピソードが最高