国際親善試合のベネズエラ代表vsイタリア代表が21日に行われ、イタリアが1-2で勝利した。

ユーロ2024での大会連覇に向け、最終調整に入るイタリアは、アメリカの地でベネズエラと対戦した。スパレッティ監督はこの一戦で[3-4-2-1]の布陣を採用。GKにドンナルンマを起用し、ディロレンツォ、ボンジョルノ、スカルヴィーニの3バック。左右のウイングバックにカンビアーゾ、ウドジェ、2セントラルMFにロカテッリとボナヴェントゥーラ。前線はレテギの下にキエーザ、フラッテージを配した。

試合は開始直後にイタリアにいきなりのピンチ。ディフェンスラインの連携ミスからボンジョルノがボックス内でロンドンを倒してPKを献上した。だが、ロンドンの右を狙ったPKはGKドンナルンマが見事な反応で阻止。さらに、こぼれに詰めたサバリーノのシュートも枠を外れて事なきを得た。

守護神の好守で早々の失点を回避したイタリアは、ウドジェとキエーザの左サイドを起点に徐々に相手陣内でのプレーを増やしていく。中盤の底に入るロカテッリ、最前線のレテギを除き中盤と前線の選手が盛んにポジションを入れ替えながら攻撃に絡んでいくが、決定機まであと一歩という場面が目立つ。

なかなか攻め切れない状況が続いたイタリアだったが、相手のミスからゴールをこじ開ける。40分、相手GKの縦パスを高い位置で引っかけると、カンビアーゾのラストパスをボックス中央で受けたレテギが腰の捻りを利かせた右足シュートをゴール左下隅に突き刺した。

苦戦しながらも先制に成功したアッズーリ。しかし、わずか3分後にミスからそのリードをフイにする。43分、ビルドアップの流れでGKドンナルンマからDFを背負ってボールを受けたボナヴェントゥーラのバックパスをマチスにボックス左でカットされると、無人のゴールへ蹴り込まれた。

互いにミス絡みの失点によって1-1のイーブンで折り返した試合。イタリアはボナヴェントゥーラを下げてハーフタイム明けにバレッラを投入。後半もボールの主導権を握るが、前半同様に遅攻の局面ではなかなか効果的な繋ぎと攻めを仕掛けられない。

逆に、63分にはボンジョルノのロングボール処理のミスからカディスに完璧に背後を取られるが、ここはGKドンナルンマのファインセーブとスカルヴィーニの身体を張ったブロックによって凌いだ。

65分にはロカテッリ、キエーザ、フラッテージを下げてジョルジーニョ、ザッカーニ、ペッレグリーニを投入。さらに、74分にはカンビアーゾを下げてザニオーロを送り込み、よりテクニカルな中盤と前線の選手に攻撃の活性化を託した。

76分にはそのザニオーロのエリア外からの強烈なミドルシュートで久々に決定機を作り出すと、再び生粋のストライカーが魅せる。80分、左サイドでの繋ぎからザッカーニのクロスのこぼれ球をボックス手前で回収したジョルジーニョが縦への運びからボックス中央のレテギの足元に繋ぐと、アルゼンチン出身のFWが右足の鋭いシュートを突き刺し、ドッピエッタを達成した。

その後、3点目を奪うまでには至らずも、きっちりリードを守り切ったイタリアが1-2で勝利。内容面では課題を残しながらも白星を収めた。