W杯26アジア2次予選兼アジアカップ2027予選の北朝鮮戦が3月21日に行われ、日本代表は1-0で辛くも勝利を収めた。この試合を城彰二氏と鈴木啓太氏が、それぞれ自身のYouTubeチャンネルで解説した。2人の日本代表は戦いぶりをどう見たのか。

 守備に関してはどちらもよかったとしている。後半は北朝鮮のロングボールに押されて悪い流れになったものの、

「3バックにして、守備の時は5バックにして対処した。谷口選手はラインコントロールが非常にうまい選手。相手が枚数をかけて攻撃してきたのにうまく対応した」(城氏)

「守備面においては、うまくいっていないという点はなかったように見えた。5バック気味にして安定した」(鈴木氏)

 両者とも3バックでの戦い方を高く評価した。一方で、攻撃に関しては、両者の意見は分かれた。城氏は選手の中でも、

「注目したのは左サイド前田大然選手。彼が足元を取られて滑りながらも、ガムシャラにボールを追って奪った。あれは本当に前田選手ならでは、というプレー。執念が素晴らしい」

 堂安律を起点に、連携がスムーズだったと分析した。

 他方、鈴木氏は、

「選手の特性を考えると、本当にマッチしていたかなと疑問ではあります。上田選手に縦パスがなかなか入らない。ではどうすべきかと考えて、前田選手と上田選手を2トップにして、左に南野選手を持っていった方がバランスがよかったのではないか」

 前線のバランスに疑問を投げかけたのである。

 1-0というスコアに、サポーターからは不満の声が上がっているが、

ワールドカップ予選はなかなかうまくいかない。実力の差だけでうまくいかないのは仕方がない。とはいえ、収穫もあった。勝ち点3を奪えたのでよかった」(城氏)

「本当にW杯予選は難しいと思います。負けてはいけないので、選手が最低限の仕事をすることがいちばん大事。理想のサッカーを追い求めるのは、その後」(鈴木氏)

 3月26日に予定されていた試合は、北朝鮮での開催が急にキャンセルされ、中立国での開催に向けて動いているという。難しい調整になるのは間違いない。ひとまず勝ち点3を取れたことは、喜んでいいだろう。

(鈴木誠)

アサ芸プラス