NECは、2024年2月22日(木)に、web3コミュニティ主催トークイベント「先駆者に聞く - 2024年、企業はweb3とどう関わるべきか -」(以下、本イベント)を昨年11月に開業した麻布台ヒルズ(東京都港区)で開催しました。


本イベントについて

本イベントではweb3によって引き起こされているさまざまな社会変革を焦点に、いち早くこの潮流を捉えて取り組んでいるもしくは取り組もうとしている”先駆者”9名をゲストスピーカーに迎えて、「DAO(注1)」と「DID(注2)/VC(注3)」をテーマとする2つのトークセッションを実施しました。

一つ目のトークセッションでは、UnyteのCEO 上泉 雄暉氏をモデレーターに、みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部 次長 多治見 和彦氏、森ビル 企画推進部 ARCH企画運営室 チームリーダー 大橋 康太氏、一般社団法人Work Design Lab 代表理事 Co-Founder 石川 貴志氏、レシカ CEO クリス ダイ氏の総勢5名で「今から取り組んでおきたいDAO活用とは」をテーマに組織でDAOを活用する際のポイントや課題について実体験を交えて意見を交わしました。

二つ目のトークセッション「web3時代に必要なDID/VCとは」では、VESS Labs 代表取締役社長 藤森 侃太郎氏、三井住友フィナンシャルグループ 兼 三井住友銀行 デジタル戦略部 部長代理 久我 知也氏、アビームコンサルティング 金融ビジネスユニット シニアマネージャー 内田 悠介氏、電通 データ・テクノロジーセンター 星野 怜生氏の4名にNEC プラットフォーム・テクノジーサービス事業部門 ディレクター 樋口 雄哉を加えて、DID/VCやSBT(注4)といったweb3用語の解釈からはじまり、登壇企業各社における取り組みの紹介など、活発なディスカッションが行われました。

当日は、東京タワーが目線と同じ高さに見える会場に、約80社約100名の方が参加され、トークセッション終了後にはゲストスピーカーおよび参加企業による懇親会が行われました。懇親会場ではUnyte、VESS Labs、SARAHの3社によるデモやNFT配布のほか、NECの最新技術や取り組みを紹介するブースも設けられ盛況のうちにイベントが執り行われました。

【イベント概要】

イベントタイトル
「先駆者に聞く - 2024年、企業はweb3とどう関わるべきか -」
副題:鍵となる「DAO」と「DID/VC」とは?

開催日
2024年2月22日(木)

開催場所
麻布台ヒルズ 森JPタワー34F ヒルズハウス

当日のプログラム

トークセッション1.「今から取り組んでおきたいDAO活用とは」

トークセッション2.「web3時代に必要なDID/VCとは」

懇親会・デモ展示

 

トークセッション1.「今から取り組んでおきたいDAO活用とは」の様子

<登壇者>

株式会社みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部 次長 多治見 和彦氏

森ビル株式会社 企画推進部 ARCH企画運営室 チームリーダー 大橋 康太氏

株式会社レシカ CEO クリス ダイ氏

一般社団法人Work Design Lab 代表理事 Co-Founder 石川 貴志氏

<モデレーター>

株式会社Unyte CEO 上泉 雄暉氏


DAO運営の要諦は、コミュニティ運営と言われています。そこで今回の登壇者は、DAO運営経験者の上泉 雄暉氏、多治見 和彦氏、クリス ダイ氏、そして、DAO未経験だがコミュニティ運営経験者の大橋 康太氏、石川 貴志氏という組み合わせにすることで、DAOとコミュニティの共通点と相違点を浮かび上がらせ、理解を深めることを狙いました。まずDAOを事業として行っている上泉氏、クリス氏から、導入として、DAOとは何か、そして、なぜDAOが必要なのかを解説しました。そして、これからDAOの運営を検討する方たちに向けて、DAOが有効な領域を見極めることの重要性を述べました。また、DAOの実証を現在進行形で推進している多治見氏からは、DAOの運営を始める上での苦労や課題について述べました。一方で、大橋氏と石川氏からは、コミュニティの熱量の喚起・維持について述べました。自身が手掛けるコミュニティの経験・事例を踏まえながら、メンバーの選び方、インセンティブ設計の重要性について述べました。


左からUnyte 上泉氏、みずほFG 多治見氏、森ビル 大橋氏、Work Design Lab 石川氏、レシカ ダイ氏

 

トークセッション2.「web3時代に必要なDID/VCとは」の様子

<登壇者>

株式会社VESS Labs 代表取締役社長 藤森 侃太郎氏

株式会社三井住友フィナンシャルグループ 兼 株式会社三井住友銀行 デジタル戦略部 部長代理 久我 知也氏

アビームコンサルティング株式会社 金融ビジネスユニット シニアマネージャー 内田 悠介氏

株式会社電通 データ・テクノロジーセンター 星野 怜生氏

<モデレーター>

NEC プラットフォーム・テクノロジーサービス事業部門 ディレクター 樋口 雄哉

  

セッションでは、分散型アイデンティティの中心的技術となるVCやDIDについてW3C等で策定が進む仕様をベースに、中央集権的なIDとの比較や、ID管理の歴史的推移を踏まえて「分散型」の意味などについて紹介が行われた。 また最近よく聞くSBTとVCの差異についても全体的な比較が説明された。中でも大きな違いの1つとして、SBTでは証明データがブロックチェーンに刻まれ必ず公開状態となることに比べ、VCはユーザーが自己主権的に非公開状態を選択できると述べ、それぞれに適したユースケースがある(例えば酒類等の販売時の年齢確認等にはVCが望ましい)と論じた。 最後にユースケース紹介として、企業や学校の在籍証明書やワクチン接種証明等の官民や業界を問わない事例が挙げられ、また、本イベントに参加した方にだけ発行される参加証VCの紹介もあり、議論だけでなく、体験もできるイベントであった。


上段左から、VESS Labs 藤森氏、三井住友FG 久我氏、下段左から、アビームコンサルティング 内田氏、電通 星野氏

 

NECによるデモ展示の様子

当日、NECからは複数の人を同時に認証すると同時に、映像分析技術との融合により、認証対象者が背を向けても継続して認識することが可能な「ゲートレス生体認証」やVR技術の活用により企業内での訓練や反復実習の効率化を実現する「VR・メタバース」を展示しました。また、モバイルウォレットによりVC獲得や使用、顔認証チェックイン、NFT受信などの一連のユーザー体験のデモも行い、多くの参加者に体験いただきました。


左:ゲートレス生体認証、右:VR・メタバースのデモ展示

 

web3コミュニティについて

NECは、本コミュニティにより、参画企業とともにデジタル上のデータプライバシーを保護しながらヒトや企業、企業と企業間のデータ利活用を推進し、安心・安全にデータを利活用できる社会を構築し、さまざまな社会課題を解決するサービスや事業を創出していきます。

web3コミュニティ

https://jpn.nec.com/nec-community/web3/info.html


(注1) Decentralized Autonomous Organization:分散型自律組織

(注2) Decentralized Identifier:分散型識別子

(注3) Verifiable Credential:検証可能な資格情報:耐改ざん性を備えたデジタル証明
(注4) Soul Bound Token:譲渡不可なトークン

配信元企業:日本電気株式会社

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