川村元気によるベストセラー恋愛小説を映画化した『四月になれば彼女は』の初日舞台挨拶が3月22日TOHOシネマズ日比谷で開催され、佐藤健長澤まさみ森七菜、山田智和監督が登壇。昨日21日に35歳の誕生日を迎えた佐藤が、抱負を明かした。

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10年にわたる愛と別れを壮大なスケールで描く本作。婚約者との結婚を控えた精神科医の藤代俊役を佐藤、結婚直前に謎の失踪を遂げる藤代の婚約者、坂本弥生役を長澤、藤代が10年前に交際していた初恋相手であり、世界中を旅しながら藤代に手紙を送る伊予田春役を森が演じた。上映後の会場から大きな拍手を浴びた佐藤は、この日の観客には桜をモチーフにしたボードが配られていたことから、「日比谷は(桜)満開です」と笑顔。公開を迎えられて「感慨深いです」と喜びを噛み締め、「私たちにとって大切な作品が、たくさんの方に届いたら」と願いを込めていた。

司会から昨日35歳の誕生日を迎えたことが伝えられると、会場も拍手で祝福。「ありがとうございます」と感謝した佐藤は、特にサプライズケーキなどがないことに「そういうのがあると困っちゃうタイプなのでありがたいです」と笑顔。抱負を尋ねられると「フルスロットル全開、マックス、ウルトラ、スーパーパワー全開でやりたいです」とやる気に満ちあふれているといい、「35歳でついに、初めて本気を出しています。自分でもどうなるかわからない。自分でも怖いです。ワクワクします」と茶目っ気たっぷりに語る。さらに「20代ってなんとなく頑張っていたんです。言われたことをがむしゃらにやっていた。当時は当時なりの本気を出していたんですが、いろいろなことが俯瞰で見えるようになって、この方向に全力を出したら、もっと遠くに行けるというのがわかるようになった。より明確に深く、努力をしていきたい」と力強く宣言した。

佐藤と長澤、山田監督は同世代にあたる。長澤は「うれしかったですね」と年齢の近いメンバーとの仕事は刺激的でもあった様子で、「監督というと年上の経験値の高い人たちばかりだったこともあって、遠い存在に感じていた時もあって。同世代ということで、一緒に作っているぞ!という気持ちになる。こっちもやったるで!みたいな気持ちになって、そういうのいいなと思って。監督のためになにかできないかなと思っていました」と充実の時間を過ごしたという。

またこの日は、映画のタイトルにちなみ「四月になれば私は…」というテーマで、それぞれが4月になったら行いたいことを告白するひと幕も。森は「20本」と書いたフリップを掲げ、「映画を20本観たい。最近映画を観られていなくて、数を決めたら行けるんじゃないか。ジャンルも問わず」と意気込む。長澤は「未知との遭遇」だそうで、「4月になると撮影が始まる。その撮影自体が、いままでに経験したことのない感じになりそうな気がするので、また未知との遭遇しちゃおうかなと思っています」とにっこり。未知との遭遇は、怖さよりも「楽しみのほうが勝る」とポジティブな姿勢を口にしていた。

そして佐藤は「桜を見たい」とのこと。「映画って、一生懸命に作って公開までドキドキワクワクしながら過ごして、宣伝もやって過ごす。でも公開したら、僕たちは離れ離れになっちゃう。集まることもなくて、何年も会わなかったりする」と仲間になりながらも、お別れが来てしまうと話す。そこで「4月には、このみんなで桜を見たい!」と本作のチームでのお花見を提案。「行こうぜ!」とお誘いすると、長澤と森も「行きましょう!」と乗り気になっていた。

取材・文/成田おり枝

公開を迎えると離れ離れ…長澤まさみ&森七菜をお花見に誘った佐藤健