もはや「日本サッカーのご意見番」と言ってもよさそうだ。レッドカードを受けた選手の処分について提案し、拍手喝采を浴びた元日本代表の田中マルクス闘莉王氏がまたしても、新たな提言を行った。

 闘莉王氏は自身のYouTubeチャンネルで、W杯アジア2次予選のアウェー北朝鮮戦の試合中継について触れた。この試合は北朝鮮が試合の放映権を持っているが、日本のテレビ局との交渉が難航。理由は経済制裁への報復だとされている。結局、3月21日に平壌での開催を北朝鮮側が突如キャンセルし、試合の中継はおろか、会場すら決まっていないという異常事態に陥った。闘莉王氏は試合が中継されないことに、

「悲しい話ですね。どんなことでもグローバルになって、どんな国の試合でも見れるようになっている」

 と率直な感想を語り、理由をこう考えているとした。

「お金が影響しすぎてんのかな、という感じがしますね。移籍金のとてつもない金額だったりとか、放送権のとてつもない金額だったりとか、そういったことも含めて。サッカーはそういうことに邪魔されてんのかな、という感じがしますね」

 今回の北朝鮮戦だけでなく、昨年のW杯2次予選シリア戦も、シリアが放映権料を吊り上げたことで放送されなかった。そこで闘莉王氏は、

「日本代表の試合は必ず一般的なテレビで放送しないといけない、という契約を作るぐらいした方がいい。日本サッカー協会には、これを作るために戦ってほしいと思うんです。Jリーグサッカー協会は戦わなきゃいけない。いい意味でね。必ずみんなの目につくような日本代表にしないと、サッカーは盛り上がっていかない」

 動画のコメント欄には「日本サッカー協会には戦ってほしい。そうでなきゃ意義がない」と闘莉王氏に賛同する声が。

 放映権の問題には様々な事情があるが、闘莉王氏の言うように、日本サッカー協会には改善のために戦ってほしいものだ。

(鈴木誠)

アサ芸プラス