こんにちは。恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。


これまで「変わりたい」「結婚したい」と相談に来られた1000人以上の方々のうち、4割ぐらいが「一度もお付き合い経験がない女性」。そして筆者自身も20代まで、化粧もせず髪もボサボサの“完全なる非モテ”でした。一念発起して自分を変え、皆さんの“もったいないところ”をアドバイスしてきた経験から、恋愛・婚活に役立つリアルな情報をお届けします。


◆「友達とのお茶が長引いてて1時間遅れます」
恋愛がうまくいかないという人は、モテるモテない以前に社会人としてアウトなことをやらかしてしまう方も多いなと思います。



写真はイメージです(以下同じ)



私のところへご相談に来られた由美さん(仮名・35歳/事務職)は、一度相談日が決まってから「急用ができました」と予約日を変更されました。お話を聞くと婚活歴は長く、マッチングアプリと結婚相談所、婚活パーティーなど様々な出会い方をコンプリートしていました。ですがこれまでに3回以上会った男性はいないそうです。


私との相談日変更については、土日にデートの予定が入ったということでした。デートの合間にご相談にいらっしゃる以上、こういうのは仕方がないと思います。


しかし、マッチングした男性とのLINEやチャットのメッセージを見せてもらい、失礼なことをたくさんやっているなと思いました。


デートの約束をしてからの時間変更が多いのです。


ある男性にはデート当日に「友達とお茶しててまだ終わらないので集合1時間後でも大丈夫ですか?」と連絡していました。社会人として失格です。


◆関係性ができていないうちからそれはない
時間変更は失礼になることをお伝えしたのですが、納得がいかない様子。


「そうなんですか。私の友達はもうこういうものとして受け入れてくれてますよ
「マッチングサービスで知り合った相手は、お友達のように距離感が近くないですよね。共通の知り合いがいる訳じゃないし。時間変更されたら、自分の優先順位が低そうだから他に行こうって思いますよ。急病とか急用とか仕方がない理由じゃなくて、友達とお茶が長引くからなんて、露骨に軽い扱いでしょう」
「失礼なことと言われれば、そうですね」



麻衣さんの恋愛経験は一人だけで、元カレは学生時代に同じサークルだった男性。特別に時間を合わせて会うということをしなくても、生活圏が重なっているので自然と会う回数が多かったそう。お互いにそれまで一度も恋人がいたことがなく、彼氏彼女がいる状態への憧れもあって、「付き合っちゃおっか」とノリで交際開始したそうです。


自然な出会いであれば、少々の遅刻や予定変更があっても他の魅力があれば丸ごと個性として受け入れてもらって、恋人になることはあるかもしれません。


でも、同時並行で複数人の人にアプローチできるマッチングサービスの出会いであれば、それはダメなのです。


由美さんに限らず意外に勘違いしている方が多いのですが、マッチングサービスの出会いは、自然な出会いより“審査”が厳しいのです。


信頼関係ができていない状況でのデートの時間や日程変更は、マナー違反です。


◆約束をしても流れるデートが多いわけ
由美さんはデートの約束をしても、会わずに自然消滅する相手が非常に多いのです。


ある男性と、デートの約束に関するこんなやりとりがありました。


――――――――
相手「いつにしますか?」
由美「〇日(※3週間後の日程)とかどうでしょう?」
相手「いいですよ! また近くなったら場所とか決めましょう」
由美「そうですね」
――――――――


「3週間も先の日程を言われたら、相手にキープだなって思われますよね。候補日も1つじゃん。日程調整して結果的に3週間先になるとか、『今月忙しくて少し先になりますが』みたいなひと言を入れればまだ印象損なわないかもしれないけど。優先順位が低いと感じさせたら、向こうもフェードアウトするよ。全体的に失礼なことたくさんやってる」
「そうなんですね。先の方が予定が空いてるかなとか思ったんですけど」


由美さんに限らず、日程の出し方で損をしている人は男女ともそこそこ見かけます。仮に「仕事が忙しくて」など補足したとしても、同僚でもないので忙しいのが本当かどうか分かりません。


また、ライバルたちはスケジュールをもっとうまく管理して、時間を作って毎週でも会おうとする姿勢を当たり前のように見せているかもしれないのです。


◆「出会いを増やせば運命の人が現れる」は間違い
由美さんは夏休みの宿題8月31日から始める子どもが、そのまま大人になったような女性でした。仕事はディレクションをしてくれる人がいるので進むようですが、プライベートとなると計画性がありません。


カレンダーアプリなどでスケジュール管理もせず、感情の上下に振り回されて思いつきで出会いの予定を入れたりするので、どれぐらい予定が埋まるとキャパオーバーになるかも把握していません。


結婚相談所で活動しながら、不安になるとマッチングアプリもダウンロードしてデートの予定を入れる。そんな婚活を続けている彼女。「出会いの数を増やせば、相性がいい両想いの人に出会える」と思って、出会いの回数を増やすことだけを頑張ってきていたのです。



一結婚相談所では一般的に、お見合いの申込に回答できる期日が決まっています。ところが由美さんはマッチングアプリを始めると、相談所のシステムにログインをしなくなり申込をこまめにチェックしなくなることが多々あるようで、お見合い申込にも回答期限ぎりぎりで「会う」希望を出していることが多いのです。


これでは会う前から相手に「補欠だな」と感じさせ印象が悪いです。結婚相談所の場合、一度決まったお見合いキャンセルする場合はキャンセル料が発生するため、モチベーションが下がっても基本的にはみんな会います。


由美さんはお見合いの候補日を伝える際の連絡も遅く、相手が申込してからお見合い実施まで1カ月かかることもザラでした。明確なルール違反ではないものの、間違いなく印象は悪いのです。


◆男性20人にお見合いを申し込んでみた結果
由美さんには、2つのことをお伝えしました。


1つはマッチングアプリをやめて、一つ一つの出会いを大事にするため結婚相談所に専念すること。2つ目は自分から申込をしてみて、断られたり回答を待たされることを身をもって経験してみることです。


それから由美さんは20人の男性に申込をしました。お断りの通知がぽつぽつ入り、期待して待っていたそうですが、返事がない人も回答期限切れでお見合いが不成立でした。結局、申込した20人全員から断られたのです


ショックです。半分ぐらいは会えるのかなと思って勘違いしてました。これからは申込をしてくれた人を大事にします」


あとは計画的に続けられるよう、祈るばかりです。


※個人が特定されないよう一部脚色してあります。


<文/菊乃>


【菊乃】恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt



写真はイメージです(以下同じ)