3月23日・24日の2日間にわたって東京ビッグサイトにて行われている、世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2024」。23日には、会場内BLUEステージで『あの花』『ここさけ』『空青』振り返り&新作映画『ふれる。』トークステージが開催。茅野愛衣(『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。めんま役)、水瀬いのり(『心が叫びたがってるんだ。』成瀬順役)、若山詩音(『空の青さを知る人よ』相生あおい役)、そして長井龍雪監督が登壇し、作品の振り返りトークを繰り広げたほか、新作の情報が初解禁された。

【写真】一堂に会する長井監督作品の“三姉妹”茅野愛衣、水瀬いのり、若山詩音

 『あの花』『ここさけ』『空青』の舞台が秩父であることから、これら合わせて“秩父三部作”と呼ばれている。そんな三部作のヒロインが揃うのは同イベントが初めてということで、『あの花』が最初に公開された作品なことから、茅野は「“三姉妹”の長女です!」と挨拶。すると他2人も「次女の水瀬いのりです」「三女の若山しおんです」と続け、集まったファンたちから温かい拍手が送られた。

 今回、そんな3ヒロインから長井監督に“今だから聞ける”質問コーナーを実施。若山から「キャストの選考理由」を聞かれると、長井監督は「幸せなことに、これまでの作品全て“しがらみ”のないオーディションをさせてもらっている。キャラクターの雰囲気に一番合っている人を選んでいる」と明かす。

 脚本の岡田麿里、キャラクターデザインの田中将賀と3人で選考しているそうだが、「だいたい3人とも意見がずれない」とのこと。3人のヒロインについては、「皆さんまだアニメに出始めの頃だったのですが、そのフレッシュな感じも含めて選ばせてもらった」と選考理由を告白。「それが、こんな大ベテランになって。ワシが育てたってやつですね(笑)」と冗談めかすと、茅野から「記事の見出しになっちゃいますよ(笑)!」と制されていた。

 ほかにも、水瀬からは「アイディアが浮かぶタイミングは?」、茅野からは「制作作業の効率アップのためのこだわりはありますか?」などの質問が。なかなか聞くことができない、長井監督の制作環境が続々と公開された。

 続いては、今年秋公開の新作オリジナル長編アニメーション映画『ふれる。』についての新情報が明らかに。今回は秩父ではなく東京・高田馬場が舞台なのだそう。「秩父は岡田の実家がある土地だったのですが、高田馬場は上京して長く住んだ場所。土地勘のあるスタッフは欲しいのもあって、割と岡田の足跡を追いがちなんですよね(笑)」と長井監督。

 そして、そんな高田馬場を舞台とした新作に登場する3人のメインキャラクタービジュアルが初解禁。説明に「島」というワードがあり、その島から上京してきたことで始まる物語になるとのこと。また、メインキャラクター3人・小野田秋、祖父江諒、井ノ原優太は幼馴染。この3人の関係性にドラマが生まれていくという情報が明かされた。

 それをきっかけに幼馴染トークで盛り上がり、ステージは終了の時間に。若山は「ここに立たせていただけることが、すごく幸せです。『ふれる。』私もすごく楽しみなので、一緒に楽しみにしていきしましょう!」。水瀬は「新作が楽しみになったと共に、色あせない過去作があるからこそ次回作が楽しみになるなと実感しました。『ふれる。』を見る前に、三部作をもう一度見返してもらえると、より楽しめると思います。秋の公開まで、引き続き私たちも盛り上げていきます」。茅野は「三姉妹でステージに立てて嬉しい気持ちでいっぱいです。新しいファミリーが加わるので、一緒に応援してもらえたら」。長井監督は「現在、精一杯制作しています。三作品に負けない作品になるよう作っているので、秋までお待ちいただければ」とメッセージ。最後は、集まったファンと「この秋は」「ふれる。!」というコール&レスポンスをし、ステージを締めくくった。

『あの花』『ここさけ』『空青』振り返り&新作映画『ふれる。』トークステージに出席した(左から)長井龍雪監督、茅野愛衣、水瀬いのり、若山詩音 (C)2024 FURERU PROJECT