映画「けいおん!」』(11)、『映画 聲の形』(16)の監督、山田尚子待望の最新作となるオリジナル長編アニメーション映画『きみの色』が8月30日(金)に公開されることが決定。さらに、豪華出演陣やスペシャルPV映像といった本作の最新情報が一挙解禁となった。

【写真を見る】新垣結衣が物語の鍵を握るシスター日吉子の声を担当

本作は、それぞれ誰にも言えない悩みを抱える少年少女が、音楽を通じて心を通わせていく姿を描く長編アニメーション。全世界から脚光を浴びるアニメーション監督の1人、山田がメガホンを取り、少女たちがそれぞれ向き合う自立、葛藤、恋の模様を絵画のように美しい映像で描きだす。スタジオジブリ京都アニメーションの数々の大ヒット作品を手掛け、「けいおん!」シリーズ以降、幾度となく山田とタッグを組む吉田玲子が脚本を、『映画 聲の形』や『リズと青い鳥』(18)など山田監督作品や、「チェンソーマン」のサウンドトラックを担当する作曲家の牛尾憲輔が音楽、音楽監督を担当。さらに、キャラクターデザイン、作画監督を小島崇史、キャラクターデザイン原案をダイスケリチャードが務める。

人が「色」で見える高校生のトツ子の声を鈴川紗由、そしてトツ子とバンドを組む、きみに高石あかり、ルイに木戸大聖が決定。そして、彼らを導く物語のキーマン、シスター日吉子の声を、俳優の新垣結衣が演じることが明らかになった。

さらに、本編を使用したスペシャル映像も解禁。「わたしが惹かれるのはあなたの色」というトツ子のセリフから始まる本映像では、トツ子がきみを見つけ出すシーン、そしてルイをバンドに誘う姿といった3人の出会いのシーンが収められている。そして音楽を通して、距離を縮めていく彼らの姿が楽曲に乗せて映しだされていく。

音楽を通じて繋がる3人の少年少女の物語を、山田をはじめとする豪華スタッフ陣が瑞々しく描く『きみの色』。それぞれ悩みながらも、バンドに向き合う3人が見せる「色」とは?続報に期待したい。

■<キャストコメント>

●鈴川紗由(日暮トツ子役)

――オーディション合格を受けて

「私は事務所の方にサプライズで教えていただいたんですけど、最初に聞いた時は嬉しいという感情がまだなくて、信じられなくて、頭が真っ白になって涙が止まりませんでした。声優のお仕事はずっとやりたい目標の一つだったので、オーディションの結果が出るまで、ずっとご飯が喉に通らないくらい緊張していたので嬉しかったです」

――楽曲について

「この曲はトツ子からきみちゃんへの想いがたくさん詰め込まれた曲です。歌詞がトツ子らしいすごくチャーミングで可愛らしい言葉選びの内容で、音楽もつい鼻歌で口ずさんでしまような、すごく中毒性がある楽曲になっていると思います」

●高石あかり(作永きみ役)

――オーディション合格を受けて

「オーディションの期間が意外と長かったので、1日1日すごく不安でしたが、受かるという想像もしていなかったので、とても嬉しかったです。結果を聞いた時はびっくりしましたし、山田監督作品のシーンを何回も繰り返してみるぐらい大好きですので、その山田監督の作品に出演させていただけるということが本当に嬉しくて、感動しました」

――楽曲について

「本当にチャーミングでポップでなんだか踊り出したくなるような曲です。この曲が劇中で流れた時に私は涙を流しました。キャラクターたちが一つ一つの物語を経て、この楽曲にたどり着いた時の美しさを、観る方には是非体感していただきたいなと思います」

●木戸大聖(影平ルイ役)

――オーディション合格を受けて

「声の仕事は初めてだったので監督やスタッフさんが長い時間をかけて準備されている作品に声を入れ、魂を宿らせることに『自分で大丈夫かな』という不安とプレッシャーがありました。それと同時に山田監督の作品に出られる、という喜びが押し寄せてきました」

――楽曲について

「本編を観た時に初めて2人の歌声を聞かせてもらったんですけど、鳥肌が止まらなかったです。最初の印象としてイントロからなにか始まるなというワクワク感だったりキャッチーな部分が印象的でした。そして観終わった後も帰り道に口ずさんでしまうような、そんな魅力のある素敵な曲だなと思いました」

新垣結衣(シスター日吉子役)

「完成した作品を見たとき、全てが柔らかくて繊細で、心に淡い春色(はるいろ)の風がそよぐような優しい気持ちが、画面から溢れていると感じました。トツ子、きみ、ルイは個性豊かで本当に愛らしくて、試写のあとにそれぞれを演じられた鈴川さん、高石さん、木戸さんと顔を合わせた時は、まるで物語のなかの3人に会ったかのような気持ちになって高揚してしまいました。ご本人たちが並んでいる雰囲気も、なんだか役にぴったりに感じて。

シスター日吉子は、物語の登場人物のなかでは、大人たちとトツ子たちの間にいる人だと監督から説明をいただきました。トツ子たちに対して、ほかの大人たちよりもひとつ心の距離が近いというか、静かに、でも熱く、いや実は“かなり”熱く、トツ子たちを見守っている人です。気持ちをわかりやすくストレートに表すセリフはあまりない印象だったので、日吉子がなにか言葉を飲み込んだときの、その奥の気持ちはどんなものかを想像するのも、とてもやり甲斐ある作業でした。アフレコ本番は、山田監督と音響監督の木村さんをはじめスタッフの皆さんに、長い時間たいへん根気強く付き合っていただき支えていただきました。この場を借りて、改めて、本当にありがとうございました。ぜひ、たくさんの方に見ていただきたい映画です」

山田尚子(監督)

――新垣の出演について

「新垣さんのことはテレビや映画のスクリーンを通してでしか知らないのですが、勝手な思い込みかもしれませんが彼女はきっとすごく芯が強くて、ものすごくぶっきらぼうなぐらい真面目な方なんじゃないかな、そしてすごくチャーミングな方なんじゃないかなという風に思っていました。それはまさに今回のシスター日吉子にぴったりなんです。なので、まさか本当にお受けいただけるとは思わなかったので、感無量です」

文/サンクレイオ翼

※高石あかりの「高」は、「はしごだか」が正式表記

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