●海鮮居酒屋のランチタイムで週2回だけ食べられる本格スリランカカレーの味わいとは？
ランチ激戦区の新橋駅前には人気のカレー店がたくさんあります。しかしその中でもちょっと異色な店があるとのウワサ。その名は『Tin Tin SriLankan Curry（ティンティン・スリランカン・カレー）』。夜はサラリーマンで賑わう海鮮居酒屋で、スリランカ人が間借りで本格的なスリランカカレーを出しているらしいのです。
いったいなぜ新橋なのか？ どうして海鮮居酒屋でカレーを出すのか？ そしてそれはどんなカレーなのか……？ などなど疑問が尽きませんが、百聞は一見にしかず。諸々の謎を解き明かすべく、さっそく食べに行ってみました。
居酒屋で仕入れる新鮮なシーフードをスリランカカレーに
『Tin Tin SriLankan Curry（ティンティン・スリランカン・カリー）』は、『大新橋おさかなセンター』のランチタイム、水曜日と木曜日の週2日だけの間借りカレー店です。営業日には入口にわかりやすく看板が出ています。
店内はもちろんザ・居酒屋。セルフ飲み放題のコーナーが設置されていて、夜には賑やかに飲むサラリーマンたちの姿が目に浮かぶようです。
ティンティンさんは来日7年目のスリランカ人。夜はこの『大新橋おさかなセンター』で働いています。
夜の仕事も忙しいのに、なぜ間借りカレーを始めたのでしょうか？ 『大新橋おさかなセンター』の店長さんによると、ティンティンさんがたまにまかないで作るスリランカカレーの評判が良く、お客様にも出してみたら？ という話になったんだそうです。
そして、「スリランカのお母さんから伝授されたカレーをたくさんの人に食べてもらいたい」「将来的に自分でスリランカ料理店を出したい」というティンティンさん本人の熱い想いもあり、「間借りカレー」という形で営業することになったのだとか。
メニューは日替わりの「ティンティンプレート」（1300円）のみ。メインのカレーのほか、野菜や豆のカレーがライスの周りに盛り付けられたワンプレートメニューになっています。
スリランカカレーは豆のカレーなどの定番以外は旬の野菜や食材を活かして作ります。ワンプレートで栄養のバランスもバッチリです。特にここは海鮮居酒屋なので、仕入れる新鮮なシーフードを使ったカレーやおかずがいくらでも作れるわけです。
取材に行った日のティンティンプレートのメインカレーは「骨付きチキンカレー」と「あおりイカゲソのデビル」の2種類。わんぱくに2種盛りを選んだので＋200円。最初はそれぞれのカレーやおかずを個別に味わった後、好みで少しずつ混ぜて一緒に食べていくのがスリランカ流です。
チキンはよく煮込まれてホロホロ。カレーのスープ部分はスパイシーでサラサラ、ライスによく染み込んでいきます。辛いカレーやおかずと、かぼちゃやダールのまろやかな味のバランスが絶妙で、飽きることなくどんどん食べ進められます。
メインのカレーの一つ、「あおりイカゲソのデビル」は“イカゲソ”といいつつ身もかなり入っていて、プリップリのとても良い食感です。ただ、けっこう辛い！ 辛いもの大好きな筆者は大喜びですが、額からは汗がダラダラ流れてきました。しかし味はバツグン。スパイスが効いていて最高です！
そして味付けもさることながら、イカ自体が非常に美味しいです。それもそのはず、このあおりイカはおさかなセンターでも使っている、刺身で食べられる鮮度抜群のイカだそう。ちなみにオプションの「魚フライ」も新鮮ないわしをスパイスでマリネして揚げたものです。美味しいはずだ、と思わず一人で唸ってしまいました。
一つ一つのカレーやおかずを味わいながら、少しずつ色々な割合で混ぜていくと、最後にはほとんど混ざった状態になります。つまり、さまざまな味が混じり合った、非常にカラフルかつ多彩な味に進化するのです。これこそがスリランカレーの醍醐味。ずっと新鮮な気持ちで食べられるので楽しくて仕方ありません。
飲み物はポットサービスの紅茶を頼みました。スリランカは言わずと知れた紅茶の本場。食事に紅茶を合わせるのは定番です。
メニューは4種類ありますが、今回はティンティンさんが一番好きだという「ラズベリーブラックティー」をいただきました。甘酸っぱいラズベリーの香りがさわやかで、スパイシーなカレーにピタリと合います。
美味しいスリランカカレーで舌が喜び、お腹も満たされて、大満足なランチでした。日替わりのカレーメニューはごま鯖や海老など、旬の魚介類がたくさん登場するそうなので、興味のある人はぜひinstagramでチェックして行ってみてください。
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