指揮官のスヴェン・ゴラン・エリクソン氏が夢叶った心境を明かした。

かつてイングランド代表史上初の外国籍指揮官としてチームの指揮を託され、クラブレベルでもベンフィカローマサンプドリアラツィオなどでタイトルをもたらしたエリクソン氏。今年1月に母国スウェーデンのラジオで余命約1年のがん闘病を告白した。

そんなエリクソン氏がファンだと公言するリバプールは23日にアンフィールドでアヤックス相手に行われるチャリティマッチでの指揮を打診。粋な計らいに応じたエリクソン氏は念願叶って、スティーブン・ジェラードらを擁するリバプールレジェンドを率いた。

夢の実現となる試合はというと、開始3分に先制され、43分にも追加点を奪われる劣勢だったが、後半にグレゴリー・ヴィグナル、ジブリル・シセ、ナビル・エル・ザール、フェルナンド・トーレスのゴールで形勢逆転。2点ビハインドから華麗な逆転劇を演じた。

夢のような時間を過ごしたエリクソン氏はクラブ公式サイトによると、感無量の思いを言葉にしている。

「今日は全員が勝者だったと思う。美しく、本当に素晴らしかった。You'll Never Walk Aloneから試合の最後まですべてがね。そして、良い勝利だ。0-2だったのに4-2で勝ったんだ!」

また、クラブの伝統となる『You'll Never Walk Alone』を聴きながらのピッチ入場時にも「泣いたよ」と感動しきり。後半の逆転劇も振り返り、この試合に集まった選手たちに感謝した。

「我々はいつだって良いチームだったし、妥当な結果さ。でも、ここ(アンフィールド)が素晴らしかった」

「0-2のビハインドを負う前半ですら、我々の方が良いチームだったと思う。負けは気になるものが、前半も、後半も良かった」

「良い勝利だし、妥当な勝利だが、大きな勝者はここにいる全員だ」

「マン・オブ・ザ・マッチは観客たちだと思うが、見ていても良い試合だった。彼らはまだフットボールができるはず。とても良かったよ」

「彼らはもう20歳じゃないが、良いフットボール、非常に良いフットボールをした。それは素晴らしいことだ」

「彼らは欧州中から集まってくれたが、彼(ジェラード)はこのために別の世界から来てくれた。それも素晴らしかったよ。一生の思い出だね」