芦田愛菜・タモリ・森田一義・橋本環奈日曜劇場さよならエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系)が好評のまま終わった芦田愛菜。新しい道を切り拓いた「大人になった天才子役」について考察する。

 

■『さよならマエストロ』

芦田愛菜がヒロイン的存在だった『さよならエストロ』。『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系)では、芦田は久々に民放ドラマに本格的な復帰を果たしたと言えるだろう。

同番組では、芦田はドラマの鍵を握るいじめられっ子の役柄。 『最高の教師』では、芦田は掴みどころのない役柄であり、『さよならエストロ』で芦田は、久々に民放ドラマで人間味溢れるキャラクターを本格的に演じたと言えるだろう。

 

関連記事:西島秀俊主演の日曜劇場『さよならマエストロ』 柄本明と梅沢昌代が俊平の両親役で出演

■大学生になった芦田愛菜

同ドラマでの芦田は、主演の西島秀俊が演じるマエストロの父親との確執から、父に反抗し続ける役柄。

子役時代とは勝手も違う中、初の社会人役で、芦田は大人になった美しさも見せつつ、複雑な娘の感情を見事に演じ切った。

芦田は昨年から大学生となり、『最高の教師』以降、本格的な女優業への復帰を果たしたと言えるだろう。

 

関連記事:芦田愛菜、高校卒業で気になる進路は… 「連ドラ復帰」を期待する声続出

■子役の進化

芦田は、慶應義塾大学法学部政治学科に入学したことで知られている。これまで子役は、成長とともにキャリアを保っていくのが難しかった。

かつての天才子役・安達祐実が、なんとか成長と共に女優としてのキャリア形成を成功させている。芦田は、子役の成長のさらに突き抜けた理想像を提示してしまった。

芸能活動と学業をハイレベルな形で両立させるのは、とんでもない偉業。子役という人生の選択肢が理想的なエリートコースへと結びつく。

関連記事:芦田愛菜、花のJK生活を赤面告白 妄想する運命の出会いに「ベタだな」

■芦田を見習う寺田心

簡単に真似できるものではないが、芦田のライバル級天才子役・寺田心が、『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』(日本テレビ系)で10問正解し、最終問題に挑戦できているあたり、子役のあり方の進化に成功しているだろう。

なお、寺田は、同番組で役者と獣医師の2刀流を目指すと語っている。子役の先輩である、坂上忍と芦田の両方をリスペクトするような生き方。

 

関連記事:西島秀俊&芦田愛菜共演『さよならマエストロ』 “無人オーケストラ”コンサートを開催

■先輩となる山崎怜奈

同じ慶應出身の元アイドルである乃木坂46の山崎怜奈のように、芦田も、賢さを活かしてのタレント活動も考えられる。山崎はただのクイズタレントではなく、政治的なコメントもできる広く勉強しているタレントだろう。

芦田ならば、政治学等も勉強し、優れたクイズタレントや世間に迎合しない他とは一線を画すコメンテーターになることも可能だろうが、そうした路線のイメージでもないだろう。

 

■芦田愛菜のタモリ化

知性を背景に添えながらタレント活動をしている代表といえば、北野武タモリが思い浮かぶ。特にタモリはMCの立場で極まれに政治的コメントや、度々、知性溢れるコメントをすることで話題を呼んでいる。芦田も、モデルにすべきはタモリのあり方なのだろう。

芦田は皇室と関連化させられることもあり、二・二六事件でも太平洋戦争でも収拾をつけた天皇陛下かのごとく、ときに重いコメントをできるカリスマ的タレントを人々は許容するのだ。

 

■芦田愛菜の可能性

『ザワつく!金曜日』(テレビ朝日系)では、芦田は、東大生が選ぶ「総理大臣になってほしい有名人」ランキングで1位にもなっている。芦田は、しっかり学んで有能な政治家になる道もあるだろう。

しかし、政治家になるならば、たとえば橋下徹氏のように、大きな影響力を発揮するべくひた走るか、まさに女性総理になるまで頑張ってもらいたいもの。とはいえ、さすがにその未来は想像の外にある。

さしあたっては、橋本環奈同様に、MCもできる女優として、女優業をいかに進化させることができるのかに期待したい。

進化型子役の芦田愛菜の方向性 タモリへの道と橋本環奈という好敵手