高梨臨が主演を務めるドラマチューズ!「夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2」(毎週火曜深夜0:30-1:00ほか、テレ東系ほか)が、ついに3月26日(火)放送で最終回を迎える。(※最終回は深夜0:40から放送)

【写真】幸せそうに微笑む栁俊太郎“透”と高梨臨“美咲”

同作は、2023年1月期に馬場ふみか主演、野村周平共演で放送され話題となった「夫を社会的に抹殺する5つの方法」の続編。5歳の息子を育てながら、家族には内緒で漫画家を目指している専業主婦・日野美咲(高梨)が、最愛の息子の死をきっかけに夫・透(栁俊太郎)と自分の問題を直視し、自他と向き合い人生を見つめ直していく姿を描く。

このたび、WEBザテレビジョンでは同作のプロデューサー・倉地雄大氏にインタビューを実施。キャスト陣のオファー理由や、撮影の裏話などについて聞いた。

■シーズン1とは違う夫婦を違うかたちでもう一回やってみたいなと思いました

――まずはシーズン2を制作することになった経緯を教えてください。

大変ありがたいことに、昨年放送されたシーズン1が当時、テレ東の配信再生数の歴代トップ10に入るなどたくさんの方に大切にしていただいたので、今度はシーズン1とは違う夫婦を違うかたちでもう一回やってみたいなと思いました。

また、シーズン1のドラマの反響を受けて原作の漫画もヒットして、昨年の夏からはシーズン2の連載がスタートしていたので、そういった結果が出ているのであればドラマもシーズン2をやってみようということになり、始動しました。

――昨年放送されたシーズン1は配信を中心に大きな話題となりましたが、今回シーズン2を制作するにあたってプレッシャーなどはありましたか?

プレッシャーというよりは、自分たちが作ったシーズン1とは違うアプローチをどのようにしていくかということを監督・脚本をされている上村さんと、シーズン1から一緒にやっていただいているプロデューサーの櫻田さんと相談しました。

僕たちもシーズン1が当たったからといって同じことをやるのは成長がないなと思っていたので、“違うことをやりたい”というのを意識してドラマを作っていった感じです。

■お芝居が上手なお二人にやっていただけてすごくよかったなと思います

――シーズン1では馬場ふみかさんと野村周平さんがメインキャストとして出演されていましたが、今作で高梨臨さんと栁俊太郎さんを起用した理由を教えていただけますか?

まず、前作よりも年齢を上げたいというのがあったんです。前作では20代の夫婦を描いていたので、今回は30代の夫婦にしたら面白いんじゃないかという思いがありました。

その上で、美咲を誰に演じていただくか?となったときに、このドラマの視聴者ってどちらかというと男性よりも女性の視聴者に共感していただいたり、面白いって思っていただくことを目指して作っているので、女性人気が高くて、さらに美咲という役はすごく演技力が求められる役なので、それができる方ってどなただろう…となったときに高梨さんの名前があがりました。

そのあと高梨さんにご相談して演じていただけることが決まってから、旦那さんをどうするか?となったときに、前回の野村さんはインパクトが強くてわかりやすいタイプのモラハラだったので、今回の透はインテリというかちょっと頭のいい感じのモラハラをする人をイメージしていて、そういった芝居をいいバランスでやっていただける方…と考えたときに栁さんの名前があがりました。

栁さんは一度ドラマでご一緒したことがあるのですが、そのときもすごくあいまいなニュアンスとか雰囲気をお芝居で伝えるのがうまいなと思っていて、このドラマってそういうちょっとした感情の機微みたいなものをいかに伝えるか、というのが大事になってくるので、今回お芝居が上手なお二人にやっていただけてすごくよかったなと思います。

――夫に復讐していく高梨さんのふとした表情がすごく怖くて印象的なのですが、実際にキャストの皆さんの演技をご覧になっていかがでしたか?

本当にすごいですよね。もちろん栁さんもですが、高梨さんの演技って本当にすごいなって近くで見ていて思いました。

今回、第1話から最終話まで台本が全部ある状態でクランクインしたので、必ずしも第1話から順番に撮っていくわけではなくて、例えば「このシチュエーションが出てくるのが1話と5話と7話です」ってなったら1話と5話と7話をまとめて撮ってしまったりするんですね。

でも編集に入り、ドラマとしてつながって見てみると、感情の積み重ねとかたまっていくストレスのボルテージみたいなものがすごくしっかりお芝居で表現されていて、本当にすごいなぁと思いながら見ています。

栁さんの演技も、今回の透という役は“実際にいそうな感じの嫌な人”というニュアンスを求めていることを栁さんにも最初から伝えていて、前回の野村さんはどちらかというと手が出たり大声を出したりとわかりやすかったのですが、今回はそうではなく、じわじわとくるような嫌な人というか、例えばご飯を食べていてしょうゆをドバドバかける、みたいな、少し無礼な人ってすごく近くにいそうな感じがするんですけど、エンターテインメントの中にいるとやっぱり埋没しちゃうというか。

どうしても伝わりにくい表現だったりするんですけど、そこのあんばいとか芝居のちょっとしたしぐさとかで透のキャラクターをより“身近にいるような嫌な人”に作っていただけているのは、やっぱり栁さんのお芝居がお上手だからだなと思っていますね。

■“オトサツ”っていう広い枠組みで視聴者に楽しんでもらいたいなと思った

――撮影現場の雰囲気やエピソードなどがあれば教えていただけますか?

ドラマでは殺伐としていますが、裏側ではお二人ともすごくケロッとしているんですよ。高梨さんのお誕生日が12月17日だったんですけど、その日の撮影が、優斗くんが死んじゃって両親が家で喪服を着ているシーンと、仏壇の前で高梨さんが悲しみに打ちひしがれているシーンと…っていう感じで終始高梨さんが泣くお芝居だったんです。そんな中でお誕生日のお祝いをしたのですが、ケーキが出てきたタイミングで「私こんなに泣いた誕生日は初めてです(笑)」って言いながらすごくケロッとしていて(笑)。

栁さんにもケーキが登場するときにサプライズを一緒にやっていただいたりして、本当にアットホームで、作品に似合わず裏では和気あいあいと楽しくやっています。ちなみに、そのシーンの撮影のとき助監督はずっと“ハッピーバースデー”って書かれたものを頭につけてやっていました(笑)。

――ドラマもいよいよ最終回。3月19日に放送された第11話では、仮面の人物が馬場ふみかさん演じる前作の主人公・茜だったことが明らかになりました。どういう経緯で馬場さんが仮面の人物を演じることになったのでしょうか?

実は原作でも仮面の人物は茜なんです。でもドラマはドラマで前作のエピソードは完結しているので、馬場さんに相談させていただいたときに、「茜は大輔と話し合って離婚をしたところで前作が終わっているので、その後の登場が不自然でなければ…」という話になり。

シーズン1とシーズン2を通じて似たような世界線の話がうまくリンクして、“オトサツ”っていう広い枠組みで視聴者に楽しんでもらいたいなと思ったのでそういう仕掛けをしました。

シーズン1を見ていた人はより楽しめるし、見ていない人でも楽しめるような作りを目指してやっているので、どちらもこの“オトサツ”の世界観を楽しんでいただけたらと思います。

――最終回に向けての見どころや、注目してほしい部分を教えてください。

美咲と透は二人なりの結末を迎えますが、想像の斜め上をいくような結末を用意しているので、そこを楽しんでいただきつつ、賛否両論あると思うのですが、“自分たちならどうするか”とか、何かしらリアクションをいただける最終話になればいいなと思っています。

高梨さんと栁さんのお芝居にもぜひ注目していただきたいですし、“いくとこまでいった二人”がどうなるのか…というところも楽しんでいただければと思います。

「夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2」のプロデューサーに独占インタビューを実施!/(C)テレビ東京