スーパー山奥ですが!

大型もしっかり通ってる!「冠山峠道路」

国土交通省 福井河川国道事務所と福井県岐阜県は2024年3月21日国道417号冠山峠道路」の開通後の効果について速報を発表しました。

岐阜と福井を結ぶ国道417号のルートは、県境の冠山峠付近7.6kmが長らく「交通不能区間」でしたが、2023年11月に「冠山峠道路」として開通。それまでの代替路だった険しい林道を通る必要がなくなったほか、通年での通行が可能になり、大雪でしばしば通行止めになっていた北陸道国道8号の代替路が確保されました。

林道の冬季通行止めは121日間に及んでいましたが、冠山峠道路が開通した今冬の通行止めは、福井県池田町に大雪警報の発令された3日間のみだったそうです。

冬季の交通量は、平日昼間(12時間)が789台(うち大型237台)、休日(同)が526台(うち大型1台)で、山奥の道路ながら物流のルートとしても利用されているようです。

なお、福井県池田町岐阜県揖斐川町間の所要時間は、北陸道・名神ルートの151km・149分から、65km・83分まで短縮。両町の観光施設も来場者が増加しており、池田町の「まちの駅 こってコテいけだ」は、県外利用者の割合が約9倍だといいます。

冠山峠道路の周辺でもバイパス整備が進んでいます。

福井側は、国道417号から福井市方面へ通じる国道476号の急カーブを克服する「白粟バイパス」が2024年3月に開通したほか、鯖江市方面へは険しい山間部をトンネルで直線化する「板垣坂バイパス」が2024年度開通を目指し進行中。岐阜側でも、横山ダム付近からトンネルで滋賀県長浜市へ抜ける国道303号「西横山バイパス」の整備が進行しています。冠山峠道路が本領を発揮するのは、これからかもしれません。

冠山峠道路のイメージ(開通前資料)。2023年11月に開通し、ここが物流の迂回路にもなっている模様(画像:福井河川国道事務所)。