空軍の規模は5000機以下に。

F-22の初期機体は退役 それ以外は強化へ?

アメリカ国防総省は2024年3月11日、2025年度(2024年10月~2025年9月)に総航空機在庫を縮小する予定であり、F-22「ラプター」やA-10サンダーボルトII」といった軍用機を削減する方針であることを明らかとしました。

これは、2025年度の軍の予算要求の中で公開された情報で、アメリカ空軍は2025年度に250機を退役させる意向です。

この決定により、アメリカ空軍の航空機の数は5000機を下回るとみられており、冷戦終了以降でも例のない大幅縮小となります。

退役機体はF-15C/D「イーグル」が65機と最も多く、A-10が56機とそれに続きます。また、F-15は多用途(マルチロール)機のF-15Eストライクイーグル」も対象となっており26機が退役します。

さらに注目すべきなのが、第5世代ジェット戦闘機でステルス機能を有するF-22「ラプター」が32機退役になっている点です。

この件に関してアメリカ空軍は、退役予定の32機は最も旧式のバージョンとのことで「もはや戦闘に耐えられない」とし、残ったF-22のセンサー強化に予算を割いた方がよいと今回の退役決定について説明しているようです。

なお、2025年度に購入する予定の軍用機はF-35Aが42機、F-15EXが18機、T-7A「レッドホーク」7機など計91機とのことです。これらの機体に加え、有人戦闘機に随伴する自律型の協調戦闘機CCA)の最初の契約締結に向けて動いているようです。

F-22「ラプター」(画像:アメリカ国防総省)。