キャサリン皇太子妃ががんを公表する動画で語った内容は、すべて本人が考えたものだったことが明らかになった。王室メンバーは通常、スピーチの原稿作成をスタッフに任せるが、皇太子妃は自分の言葉で表現したそうだ。その理由についてある友人は、「自分が公人であり、より広い指導者としての責任があることを知っているから」と説明した。

ケンジントン宮殿の公式SNSは現地時間22日、「ウェールズ公妃、キャサリンからのメッセージ」と題した動画を公開した。

映像には、キャサリン皇太子妃ウィンザー城の庭でベンチに座る姿が映っている。

皇太子妃は、1月にロンドンで腹部手術を受けた後にがんが発見され、現在は化学療法の初期段階にいると告白した。そして「大きなショックでした」と打ち明けると、ジョージ王子(10)シャーロット王女(8)ルイ王子(5)を安心させるため、ウィリアム皇太子とともに全力を尽くし、適切な方法で説明したと語った。

最後には、自身と同様にがんと闘病する人々に向けて「どうか信念や希望を失わないでください。あなたはひとりではありません」と伝えた。

この動画は現地時間20日に撮影されたが、当日のウィリアム皇太子は、近衛歩兵連隊ウェルシュガーズ(Welsh Guards)としてウィンザー近郊のコンバーミア兵舎を訪問し、兵士達と対面していた。

翌21日には、キャサリン皇太子妃がチャールズ国王とプライベートなランチを共にし、闘病やがんの公表について話し合った。

そして22日午後6時、皇太子妃の動画が公開されると、チャールズ国王は「勇気ある発言を誇りに思う」と称賛した。さらにヘンリー王子夫妻や皇太子妃の弟ジェームズ・ミドルトンさん、各国の首脳や著名人のほか、王室ファンなど世界中からお見舞いとサポートのメッセージが続々と寄せられた。

そして23日の英紙『The Sunday Times』で、キャサリン皇太子妃が動画で語った内容は、すべて自身で考えた言葉だったと報じた。王室メンバーはスピーチの原稿作成をスタッフに任せるのが一般的だが、皇太子妃は自分自身の思いを表現していたのだ。

ある友人は同紙の取材に応じ、皇太子妃が動画を公開した理由について、「ここ数週間のゴシップのせいではありません。明らかに、それらが不快なものであってもです」と明かした。

皇太子妃が腹部手術を受けて以来、世間では彼女の重病説や居場所に関する陰謀説といった悪質な憶測が後を絶たず、しかも写真の加工疑惑診断記録への不正アクセスといった報道が次々と流れた。

前出の友人は、皇太子妃ががんの公表を決意したことについて、このように説明している。

「彼女は、そうしなければならないと感じていたのです。そして何よりも自分が公人であり、より広い指導者としての責任があることを知っているからです。」

「そうすること(がんを公表すること)により、何があろうと常に彼女や家族のことを思い、噂やゴシップを鵜呑みにしない人々に向けて、直接語りかけることができたのです。」

そう語った後、皇太子妃が動画で述べた言葉は、すべて本人が考えてまとめ上げたものだと明かした。

「あれは、彼女がすべての言葉を選びました。とても早くまとめ上げたのです。」

同メディアによると、皇太子妃は22日に動画を発表するのが良いタイミングだと考えたという。この日はジョージ王子、シャーロット王女、ルイ王子が通う「ランブルック・スクール」の学期が終了し、イースター休暇の春休みが始まった。

動画公開の翌日、23日午前、ウィリアム皇太子夫妻はウィンザーにある自宅の近くからヘリコプターに乗り、英ノーフォーク州サンドリンガムにある別宅へと向かった。夫妻はそこで3人の子ども達と一緒に、イースター休暇を過ごすとみられている。

画像は『The Prince and Princess of Wales Instagram「A message from Catherine, The Princess of Wales」「As Colonel, Welsh Guards, it’s always a pleasure visiting the barracks to speak with the soldiers,」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

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