反響の大きかった2023年の記事からジャンル別にトップ10を発表してきた。今回は集計の締切後に、実は大反響だった記事に注目。年間ランキングで忘れられがちな11月12月に公開した仰天ニュースから選ばれた、第10位の記事はこちら!(集計期間は2023年11月~2024年1月。初公開2023年11月20日 記事は取材時の状況)
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まとまった資産を築くのに収入や年齢は関係ない! 支出の見直しに、転職や副業による収入UP、攻めの投資で誰でも貧者のループから抜け出せるのだ。実際に人生を逆転させた人たちのケースから資産運用術を探った。

◆年収300万円から資産5億円超

 今回紹介するのは、投資に全振りして人生逆転を遂げた猛者たちだ。年収300万円台の清掃員から資産5億円超の著名投資家となったwww9945氏は、その極端な例と言えよう。

「清掃員時代は年を追うごとにボーナスが減っていって、生活はキツかった。それでも、家賃4万5000円の1DKに住んで出費を抑え、収入の3分の1と、消費者金融から借りた100万円を投資に注ぎ込み続けたんです」

◆バリュー株投資で人生逆転!

 しかし、初めの10年間は鳴かず飛ばず。一時的に5000万円まで資産が増えたこともあったが、リーマンショックで2666万円まで減少することに……。そんなwww9945氏を変えたのは、バリュー株投資だった。

「PERやPBRが低く、株価が割安に放置されている銘柄を買う投資法です。派手さはないけど、値下がりリスクは小さく、水準訂正が進むと着実に値上がりしていく。僕はそれを信用取引で1.5倍のレバレッジをかけて買い続けた。

その結果、’13年アベノミクス相場でバリュー株が吹き上がり、’14年には資産が2億円を超えた。税引き後でも毎月40万円の配当が得られるようになって、これなら給料がなくなっても暮らしていけると思い、仕事を辞めたんです」

◆近年はバリュー+成長株投資の二刀流

 昨年は配当だけで1600万円の収入を得たというwww9945氏。近年はバリュー+成長株投資の二刀流に。

「資産の3分の2が日本株で、残りは米国株を中心にした海外株。コロナ相場とその後の円安・株高を受けて資産は6億円弱にまで増え、少々守りに入って高配当銘柄を多めに持っていたので、それを手じまいして成長性のある銘柄への投資を増やしています。

その多くは任天堂などIP(知的財産)ビジネスが上手な企業。それとゲオなどのリユース系。僕は毎日、池袋を散策しているので、町の変化に敏感。キャラクタービジネスやリサイクル事業の盛り上がりを池袋で感じたんです」

 2年前には駅直結の3LDKの賃貸物件に引っ越し、完全に貧者生活を脱したwww9945氏。数少ない悩みのタネは、単調な生活と困窮生活で染みついた節約グセとか。

●www9945氏……節約と株で年収300万円の清掃員から、約30年で資産5億円超の億り人に。著書に『年収300万円、掃除夫の僕が1億円貯めた方法』

取材・文/週刊SPA!編集部 図版/ミューズグラフィック

家賃4.5万円時代のwww9945氏。株式新聞と株関連の本を読み漁ったそう