国立でのゲームは1-0で日本が勝利した(C)Getty Images

 直前の試合中止という北朝鮮の行動に、欧州各国も驚きを隠せないようだ。

 北中米ワールドカップのアジア2次予選、日本代表は3月21日と26日に北朝鮮との2連戦を予定していた。まずはホームの国立競技場で1-0と先勝したが、その5日後に平壌で行なわれるはずだったアウェーマッチが、北朝鮮側の意向により急遽中止となったのだ。日程変更による延期開催はなく、没収試合(日本が3-0で不戦勝)となる可能性が高い。

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 北朝鮮ドタキャン騒動を欧州各国メディアも報道。試合キャンセルの理由は感染症の防疫措置とされているが、板倉滉が所属するボルシアMGドイツ)のクラブ専門メディア『GladbachLIVE』は「なんとも不思議な理由。タイミングもおかしい」と理解に苦しんでいるようだ。

 また、一時は中立地での開催も検討され、国内で調整するも、一転して試合中止というドタバタ劇には、前田大然が所属するセルティックスコットランド)の地元メディア『GlasgowWorld』が反応。「奇妙な展開で試合中止。異様な代表キャンプだ」と伝えた。

 一方、『GladbachLIVE』は「イタクラの想定外の早期復帰にジェラルド・セオアネ監督は喜ぶだろう」と綴れば、『GlasgowWorld』は「休養をとれるマエダが週末の試合に向けて1週間フリーになれる」とレポート。各所属クラブで重要戦力の日本代表戦士が多いだけに、喜びの声も続々と届いている。オランダメディア『ForzaNEC』は「コウキ・オガワが一足早くNECに復帰できる」と、ポルトガルメディア『A BOLA』は「予定より早いヒデマサ・モリタのスポルティング復帰はルベン・アモリム監督にとって朗報だ」と報じた。

 よりいっそう歓喜しているのはイングランドスペインだろう。遠藤航が所属するリバプールのクラブ専門サイト『LIVERPOOL.COM』は、北朝鮮戦中止に伴う日本代表の早期復帰ついてこう伝えた。

ユルゲン・クロップ監督は、選手たちが無事に国際試合から戻ってくることを祈っているので、エンドウの早期復帰のニュースは大きな後押しとなるだろう。この日本代表は最近調子が良く、これからの戦いの鍵を握る。リバプールが首位への返り咲きを狙うなか、次節のブライトンとの一戦の前に、彼は1週間のトレーニングをこなすことができる」

 レアル・ソシエダで連戦が続いていた久保建英は、負傷から復帰したばかりだっただけに、スペイン大手紙『MUNDO DEPORTIVO』も喜びを持ってレポートしている。

「イマノル・アルグアシル監督に朗報だ。クボが日本代表で1分もプレーすることなく、フレッシュな状態でソシエダに戻ってくる。予定より数日早い復帰となるため、今週末のアラベス戦に向け、チームメイトと準備を進めることができる。グラナダ戦では怪我のため出場できなかったが、カディス戦では勝利につながるCKで決定的な役割を果たした」

 欧州国にとっても理解不能な北朝鮮ドタキャン。しかし、トップレベルのヨーロッパでの試合に良好なコンディションで臨めると捉えれば、ポジティブな側面もあるかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「異様な代表キャンプだ」北朝鮮のまさかの”ドタキャン”に欧州各国も困惑!「タイミングもおかしい」一方で「朗報だ」の声も