双日株式会社(以下「双日」)と双日米国会社の連結子会社である鉄道車両総合メンテナンス会社の Cad Railway Industries Ltd.(キャドレイルウェイインダストリーズ)(本社:カナダベック州モントリオール市、以下「CadRI」)は、オンタリオ州交通公社Metrolinx(メトロリンクス)がトロント大都市圏(※1)周辺で保有する約900両の鉄道車両保守・改修を一括して請け負う大型事業(以下「本事業」)を受注しました。民間企業が単独の公共交通機関から請け負う鉄道車両の保守・改修事業の車両数としては世界最大規模(※2)です。

【トロント市郊外にあるMetrolinx車両基地】


 本事業は、CadRIの子会社であるCad Rail Fleet Services(Ontario) Ltd. (キャドレイルフリートサービス(オンタリオ))(本社:カナダ オンタリオ州トロント市)が契約主体となり、2025年1月から車両保守・改修作業を開始します。2047年までの長期契約の予定です。

 トロント大都市圏の人口は、現在の700万人から2041年には900万人に増加すると予想されています。人口増加に伴う交通渋滞により年間約1.6兆円(150億カナダドル)の経済損失が発生すると想定され、温室効果ガスの増加による環境負荷の増大が懸念されています。これに対し、慢性的な渋滞の緩和や交通利便性の向上を目的にMetrolinxが鉄道路線網の中核区間の整備を行う「GO Expansion」(※3)を推進しています。その中核プロジェクトとして、運行本数の増加や運行速度の引き上げ、主要区間の電化を担うのが「On-Corridor Works Project」(※4)で、2022年4月にONxpress Transportation Partners(オーエヌエクスプレストランスポーテーションパートナーズ)(※5)が受注し、鉄道インフラの整備や拡張、列車の運行管理、車両の保守・改修などに取り組みます。

 CadRIは、これまで多数のMetrolinxの保有車両を改修した実績があり、その技術や品質、契約履行能力が高く評価されるとともに、対象となる客車や機関車ディーゼル車のすべての保守・改修に対応できることから、On-Corridor Works Projectのパートナーに選定されました。

 双日グループは、鉄道車両保守・改修事業を通じて、資源や資産の有効利用を促進する「3R(リデュース・リユース・リサイクル)」に取り組み、環境負荷の低減と循環型社会の実現に貢献していきます。

(※1) Greater Toronto Area。カナダ オンタリオ州トロント市を中心に構成されるカナダで最も多くの人口を抱える大都市圏

(※2) 当社調べ。

(※3)オンタリオ州政府が計画し、鉄道インフラ(軌道・車両・駅舎など)の整備および運行計画の刷新により、鉄道の高速化や運行本数の増加、定時性向上など、運行サービスの改善を目指すもの。Metrolinxが実施機関。

(※4)民間事業者により、鉄道車両の運行や、インフラ整備(路線拡幅、電化・信号工事)、車両の保守・改修、新型機関車供給などを実施するもの。

(※5)Deutsche Bahn International Operations(ドイチェバーンインターナショナルオペレーションズ) GmbHドイツ)、Aecon Construction Group Inc.(エイコンコンストラクショングループ)(カナダ)、FCC Construcciōn(エフシーシーコンストラクション) SA(スペイン)、Alstom Holdingsアルストムホールディングス) SA(フランス)の4社から構成されるコンソーシアム。


【CadRIの概要】


CRFSの概要】



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2021年3月10日 
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https://www.sojitz.com/jp/news/article/20210310.html

配信元企業:双日株式会社

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