フラメンゴは25日、ブラジル代表FWガブリエウ・バルボーザが2年間の出場停止処分を受けたことを発表した。

 スペイン紙『マルカ』やブラジルメディア『グローボ』が報じたところによると、2023年4月8日にブラジル・ドーピング規制当局(ABCD)が実施したドーピング検査にて、同選手に不正行為の企て及び妨害行為があったとのこと。フラメンゴのトレーニング施設で事前通知なしに行われた同検査において、27歳のストライカーABCDスタッフの指示に従わず、規則で定められたトレーニング前の検査を拒否したという。また、昼食を取ることで検査を遅らせ、同意した尿検査でも手順に従わなかったようだ。

 これにより、ABCDはブラジル反ドーピング規約第122条に違反した疑いがあるとしてG・バルボーザを起訴。ブラジル反ドーピング・スポーツ裁判所(TJD-AD)にて先週始まった裁判は、現地時間25日月曜日に結審を迎え、有罪5票、無罪4票により、同選手への2年間の出場停止処分が決定したという。この処分はドーピング検査当日の2023年4月8日から発行されるため、G・バルボーザは少なくとも2025年4月8日まで公式戦に出場することができない。なお、同選手はフラメンゴの協力のもと、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に同件を控訴する予定だという。

 “ガビゴル”の愛称でも親しまれているG・バルボーザは母国の名門サントスの下部組織出身で、2013年にトップチーム昇格を果たし、2016年夏にインテルへ移籍した。しかし、同クラブでは目立った成績を残すことができず、ベンフィカサントスへのレンタル移籍を経て、2018年夏にフラメンゴへ加入。同クラブではここまで公式戦261試合の出場で143ゴール38アシストを記録するなど前線の主軸として活躍し、数々のタイトル獲得に貢献している。

 フラメンゴは“エース”への出場停止処分を受け、「適用された処分を正当化する試み、そしていかなる詐称もなかったと認識しており、選手がスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴するのを支援する」と声明を発表した。

フラメンゴで活躍中のガブリエウ・バルボーザ [写真]=Getty Images