「季節外れの強い寒気」の南下後、高知で全国初の「桜の開花」…天気と気温のまとめ(3月17日~3月23日)

画像

■今期間(3月17日3月23日)の天候のまとめ
 平均気温は、上空にこの時期としては強い真冬並みの寒気が流れ込んだ影響で、全国的に平年よりやや低くなった所が多かった。21日には高知県の国見山で初冠雪を観測した。一方、寒気が抜けたあとは気温が上がり、22日は山形から梅の開花、23日は高知から全国初の桜の開花の便りが届いた。
 降水量は、真冬並みの寒気の流入により雪の降った所で平年より多くなり、室蘭では平年の1.4倍だった。また西日本では低気圧の通過による雨の降った所があり、長崎では平年の1.7倍だった。
 日照時間は、冬型の気圧配置となった影響で、東北~中国地方日本海側を中心に平年より短くなった。一方、北海道や関東、九州では平年より長く、旭川や東京は平年の約1.4倍、那覇は約1.5倍の長さとなった。

画像

【今期間の天候について】

■気圧配置の特徴
 17日、高気圧の中心は日本の南・東海上へ移動。前線を伴った低気圧が日本海から北日本へ接近。別の低気圧が九州へ近づいた。18日、閉塞前線を伴った低気圧が北海道南東方沖から千島近海を北東進。日本付近は冬型の気圧配置となり、等圧線が混み合った。19日、台湾海峡~南西諸島にかけて前線が伸び、朝には前線上に低気圧が発生。朝鮮半島日本海中部で低気圧がそれぞれ南東進。本州南岸付近に中心を持つ高気圧が南東へ移動。20日、北日本付近を二つの低気圧が東進。日本付近は冬型の気圧配置が強まった。21日、発達した低気圧が日本の東海上を東進。東シナ海に中心を持つ移動性高気圧が東へ移動。日本付近の上空には真冬並みの寒気が流れ込んだ。22日、日本付近は日本海と日本の南に中心を持つ高気圧に覆われた。23日、日本海を低気圧が南東進し、北陸付近で不明瞭化。夜には前線が大陸から九州にかけてのびた

■降水
 17日、西日本は未明から九州で雨が降り始め雨の範囲が東へ拡大。九州南部で雨脚が強まり局地的に強く降った。北日本は午後から雨や雪が降った。18日、冬型の気圧配置となったため東北の日本海側や新潟で雪が降った。19日、北日本の日本海側や北陸は朝まで雪。また前線や低気圧の影響で南西諸島や東~西日本の太平洋側を中心に雨が降った。20日、低気圧の通過とともに、本州上空にこの時期としては非常に強い寒気が流れ込み、大気の状態が不安定に。雨雲が急発達して局地的に強い雨を降らせた。中国山地や中部山岳では局地的にドカ雪となった。21日、日本付近は西高東低の気圧配置となり、北日本、北陸~中部、近畿北部~山陰で雪が降った。特に中部地方の山地では季節外れの大雪となった。22日、東北や北陸で午前を中心に雪が降った。23日、日中は東~西日本で冷たい雨、内陸部は雪が降った。午後、東日本の雨はいったん止んだが、西日本は太平洋側を中心に雨が続いた。

■気温
 17日、上空に暖かな空気が残り、日差しが届いた関東や静岡、東北南部などで暖かくなった。朝から雨が降った九州や中国、四国はあまり気温が上がらなかった。18日、日本付近は冬型の気圧配置となり寒気が南下したため、気温は全国的に昨日よりも低い所が多くなった。北陸や東北は最高気温が軒並み一桁となった。19日、西日本の太平洋側は朝から雨が降り、平年より低い所が多かった。日本海側は日差しの届く時間もあり、前日より高い所が多かった。20日、東~西日本では雨雪や北風の影響により10℃前後の所が多く、寒い春分の日となった。21日、西高東低の気圧配置で太平洋側は日差しが届いたが上空の強い寒気と北風の影響で冬の寒さとなった。22日、高気圧に覆われ広い範囲で日差しが届き、東~西日本は前日に比べ気温の上がったところが多かった。23日、関東甲信や東海、近畿で昼間も寒さが続いた。一方、九州では気温が高めで春本番の陽気になった。

「季節外れの強い寒気」の南下後、高知で全国初の「桜の開花」…天気と気温のまとめ(3月17日~3月23日)