日本女子プロサッカーリーグWEリーグ)は27日、一部報道に対する声明を発表した。

 事の発端は、WEリーグ日本サッカー協会JFA)がマイナビ仙台レディースの3選手の登録において“特例”を認めていたことが、一部報道で明らかになったことだ。声明によると、WEリーグが定める選手登録申請期限が締め切られた後に、同クラブによる申請漏れが発覚。WEリーグJFAの協議の結果、当該する3選手が『育成組織トップ可』または『特別指定』として登録されており、今回は正式登録へと移行するだけだったこと、申請期限には間に合わなかったものの、登録ウィンドー自体の締め切りまでに同クラブから必要な手続きが為されたことを考慮し、“特例”を適用したとのこと。また、マイナビ仙台レディースに対して、強い警告と厳重注意を与えた上で、一連の経緯については各クラブに報告・説明を行なっていることも併せて伝えている。

 WEリーグの髙田春奈チェアによる声明は以下の通り。

「まず、WEリーグの公式試合に出場するためには、WEリーグ規約第4章第2節第37条に則り、日本サッカー協会への選手登録と、WEリーグへの登録が必要となります。2023-24シーズンの第2登録ウインドーは2024年1月19日(金)~2月16日(金)と設定されており、本登録ウインドー期間に付随する日本サッカー協会への選手登録申請締切は、2024年2月14日(水)正午までであり、すべての選手の登録は、規則が定める例外を除き、原則として当該期日までに行う必要があります」

「本件該当選手3名は、マイナビ仙台レディースの選手として、既に『育成組織トップ可』選手又は『特別指定』選手として2023-24シーズンの同チームの選手としての公式試合への出場が認められた選手でありましたが、今般、マイナビ仙台レディースへの正式な加入に伴い、同チームへの正式な登録に切り替える必要があったものです。このような『育成組織トップ可』や『特別指定』選手からの正式な登録への切り替えについても、あくまでも“登録”であるため、本来であれば、登録手続きは期限内に行う必要があります。今般の事象は、同チームによる当該3手の正式な登録への切り替え作業が漏れていたことが、日本サッカー協会が定める登録申請締切日後である2月15日(木)の午後に発覚したものでした」

「本来、2月14日(水)正午が締切となるところ、本件は、上述の通り、通常の登録とは状況が異なり、既に『育成組織トップ可』選手又は『特別指定』選手として同チームに所属しプレーしていた選手らの正式登録への移行という性質があること、また、登録ウインドーの最終日である2月16日(金)までには同チームからの必要な手続きが為されたことも考慮し、日本サッカー協会と協議の上、WEリーグとして当該3選手の選手登録(正式な登録への切り替え)を認めることにしたものです」

「なお、この前提として、WEリーグとして、当該チームに強い警告と厳重注意を与えたうえで、競技会の公平性や透明なリーグ運営の観点からリーグとしての説明責任を果たすべく、この扱いについて実行委員会や理事会等の各種会議において各チームに報告、説明したものとなります。今般、この措置についての報道が複数なされ、詳細の説明が必要だと考え、今回の発表に至りました。 多くの方にご心配をおかけしたことをお詫びいたします。日本の女子サッカーのさらなる発展のために、選手、クラブ、サポーター、多くのステークホルダーの皆様と共に、よりよいリーグ運営を目指してまいります。引き続き、ご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

WEリーグは27日、一部報道に対する声明を発表 [写真]=Getty Images