世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2024」(パブリックデイ)が3月23日・24日の2日間、東京ビッグサイトで開催された。ディズニープラスが出展したブースでは、両日スペシャルステージが行われ、1日目となる23日には、「マクロス」シリーズ、「ザ・ファブル」「村井の恋」から豪華な声優陣が登場し、作品をアピールした。

●「マクロス」シリーズ スペシャルステージ

1982年に「超時空要塞マクロス」が放送されて以来、テレビアニメ、OVA、劇場を中心に作品が展開され、数多くのヒット曲を生んだ「マクロス」シリーズ。製作された全18タイトル(海外では16タイトル)のディズニープラスでの配信(2024年内)を記念し、スペシャルステージには、中島愛鈴木みのり福山芳樹、畠中雄一(株式会社ビックウエストプロデューサー)が登壇した。

マクロスF」でメインヒロインである超時空シンデレラランカ・リーを演じた中島は、「世界中の方に『マクロス』が届くと思うと、すごい時代になりました!」と感激の声。「ランカ・リー中島愛という役をいただき、もうひとつ人生が増えた感じです」と、キャラクターへの感謝を語った。

また「マクロスΔ」で、戦術音楽ユニット「ワルキューレ」のメンバーで、天真爛漫なヒロインのフレイア・ヴィオン役を務めた鈴木は、「『マクロスΔ』のライブには、海外の方も来てくださっていたので、やっと世界中で作品をご覧いただけて、うれしいです!」と喜びを示す。「アニメ本編が終わった後も、ライブや映画があり、役として新鮮にものを見ることや、キャラクターを背負って地球の皆さんに会う(ライブをする)ことを学ばせていただき、楽しく成長させていただきました」と、思い入れを明かした。

マクロス7」で熱気バサラの歌唱を担当した“歌バサラ”こと福山は、「当時2日間で、バサラの楽曲を6曲歌ったのですが、完成した作品を見て“デカルチャー!”という感じで(笑)、バサラがいたからこそ、音楽で生活していけるようになりました」と、自身の人生や価値観に与えた影響を振り返った。

そんなキャスト陣の熱い言葉を受けて、畠中は「今年でシリーズ42年目ですが、向こう80周年くらいまでは続けていけるような『マクロス』にしていきたいです」と、今後の野望を語った。

そして、この日のステージでは、福山によるスペシャルパフォーマンスが実施され、ファンのなかでも人気の高い楽曲「PLANET DANCE」「REMEMBER 16」を熱唱。ライブ中には、熱気バサラの名ゼリフ「俺の歌を聞けー!!」も飛び出し、ブースにおさまりきらない立ち見客が続出する大盛況のパフォーマンスとなった。

●「ザ・ファブル」スペシャルステージ

南勝久氏の同名漫画をアニメ化した「ザ・ファブル」からは、主人公・佐藤明役の興津和幸、小島賢治役の津田健次郎ジャッカル富岡役の福島潤が、大きな拍手に迎えられて登場した。

幼少期から殺し屋としての英才教育を受け、どんな敵も6秒以内に鮮やかに葬り去る無敵の殺しの天才、通称“ファブル”がある日、組織のボスに「1年間、誰も殺してはならない」と命じられたことから、全く新しい生活を送ることになるストーリー。累計発行部数2400万部を記録し、2度にわたり実写映画化もされた人気作のアニメ化だけに、ステージ前に集まったファンたちも、声優陣のコメントに興味津々の様子だった。

興津は「佐藤明は関西弁をしゃべるんですけど、関西人ではなく、あくまで関西人になりすましているんです。なので、全国を転々としていた人っぽい、なまりを出しながら演じていました」と、知られざる役づくりの裏話を明かす。福島は「ほかの声優陣の収録が終わるタイミングで入ることが多く、皆が『ジャッカルさん、頑張って!』と挨拶してくれていたのですが、次の日には先生呼びになり、最近ついに師匠呼びになりました(笑)」といい、笑いを誘った。

「実はこれだったら、俺が最強だ」というトークテーマでは、興津が「(アツアツの)小籠包を一口で食べる!」という驚きのエピソードを披露。津田は「すぐに寝られる」と回答したが、回答に使用したフリップが逆さまになっていたため、周囲から「かわいいが自然に出る」と指摘され、当の津田は照れ笑いだった。また、福島の回答は「空気になる」で、収録現場に到着していても、気づかれないことが度々あると明かし、再び、会場を笑いに包んだ。

ファンの熱気が最高潮に達するなか、興津は「こんなおじさん3人が大活躍する『ザ・ファブル』。みんなプロとしての緊張感を持って、絶賛製作中です。殺し屋が普通に生きるって、こんなに大変なんだなというのを、ぜひリアルタイムで感じてください。どうぞ応援よろしくお願いいたします」と、熱いメッセージを送る。

津田は「緩い感じやゾッとする感じなど、さまざまな要素が入っている絶妙なバランスが面白い作品です。原作を読んだ方も、アニメでも楽しんでいただけると思いますので、ぜひご覧ください」、福島は「いろんな方からマスコットキャラクターと声を掛けて頂き、プレッシャーを感じているのですが、クスッと笑えるようなアイディアをいっぱい出しながら演じているので、ぜひ見て笑って楽しんでください」と、アピールしていた。

アニメ「ザ・ファブル」は4月7日深夜12時55分から、日本テレビ系で順次全国放送。地上波放送後、ディズニープラスで全話見放題独占配信。

●「村井の恋」&ラインナップ紹介 スペシャルステージ

1日目の最後を飾ったのは、「村井の恋」&ラインナップ紹介のスペシャルステージ。まず、「村井の恋」で田中彩乃先生役を務める日笠陽子が登場し、ディズニープラスで独占配信中(または独占配信予定)の「四畳半タイムマシンブルース」「天国大魔境」「SYNDUALITY Noir」「東京リベンジャーズ」「異修羅」「SAND LAND: THE SERIES」「ザ・ファブル」「戦隊大失格」「コードギアス 奪還のロゼ」「マクロス」シリーズの10作品を一挙紹介。日笠は「ジャンルが全く違う作品がたくさんあるので、春はアニメ三昧ですね!」と期待を寄せた。

続いて、「村井の恋」紹介パートでは、田中先生に恋をし、猛烈なアプローチをし続ける男子高校生・村井役の高梨謙吾と、田中先生が恋をする乙女ゲーム「恋する戦国絵巻」に登場し、一部のコアファンから絶大な人気を誇る通称“ミッドナイトエンジェル”こと春夏秋冬(ひととせ)役の島﨑信長が登壇した。

原作は、島順太氏によるラブコメ漫画。乙女ゲームオタクの教師・田中への告白を一蹴された男子高校生の村井は、髪型を一新して登校する。その姿が田中の“推しキャラ”そっくりだったため、田中は村井の言動に振り回されることに

そんなユニークな本作の魅力について、高梨は「理屈で考えたり、言葉では説明できない作品だと思いますが、最初から最後まで見ていただくと、胸にくるものや、誰かに感情移入できる部分がある作品ですので、ぜひ見てほしいです!」とアピール。日笠は「序盤はわからないと感じる部分もあると思いますが、最後まで見ていくと、意外な伏線がちりばめられていて、意外と気が抜けない作品だと思います」と、見どころを語った。

続いてのコーナーでは、村井が進路調査の第一希望に「田中先生と結婚したい」と記入したことで物語が始まることにちなみ、「今年叶ってほしいこと」を声優陣が回答することに。島﨑は「『恋する戦国絵巻』ゲーム化!」と、自身の演じるキャラクターが登場するゲームの制作を希望する回答。その理由について、「乙女ゲームなのに選択肢がおかしいので、春夏秋冬以外のキャラクターもプレイしたい。子猫ちゃんがどんな子なのかも知りたい。だって、一緒にバックドロップの練習を進んでやりにいくって(笑)。ぜひゲーム化、よろしくお願いします」と語り、観客は大笑いしていた。

ステージの最後に、島﨑は「笑えるし、泣けるし、人情味溢れる良いアニメです! よろしくお願いします!」、日笠は「第1話のアフレコ時に『大きい声を出して下さい』と言われた通り、私たちは大きい声を出しているので、ぜひ音量最大で見てください!」、高梨は「このステージで“わけのわからないアニメーションがこの秋に配信される”ということが伝わったと思いますが、ちょっとでも面白そうかもと思った方、絶対見てください!」と、熱のこもった挨拶。この秋の配信に向けて、ファンの期待を大いに盛り上げた。

アニメ「村井の恋」は24年秋、ディズニープラスで見放題独占配信。

ディズニープラス」スペシャルステージ(1日目)の様子は、YouTube、ニコニコ生放送で、5月12日までアーカイブ配信中。

「マクロス」スペシャルステージに登場した中島愛、鈴木みのり、福山芳樹 『マクロス』全過去作世界配信記念スペシャルステージ ディズニープラスで 2024 年より世界配信 (C)'87 BIGWEST(R)'94 BIGWEST/MPP(C)'94 BIGWEST/M7P(C)'07 BIGWEST/MFP • M(C)'15 BIGWEST/MDP