長かったコロナ禍が明け、飲食や旅行における制限もなくなった。そうした中で、20歳前後の若者の恋愛状況に関して「恋人探しや婚活を行っている」と答えた人は33.6%に過ぎない、すなわち3人に2人は恋人探しや婚活を行っていないという実態が明らかになった。コロナ禍の2022年には38.8%だったのと比べると、わずか2年で5ポイントも減少していることになる。
 恋人探しをしている人が利用している手段やツールとして、「職場や学校」、「友人・知人からの紹介」に次いで多いのがマッチングアプリで、25.5%の人が利用している。その中で、利用者の評価が最も高いのはタップルで、次いでTinderとなった。
 この調査は、ブランド総合研究所が全国の18歳から24歳の男女1万人に対して2月にインターネットを用いて実施した「恋人探しに関する調査」によるもので、その回答者の中から実際にマッチングアプリを利用している人への利用実態調査もあわせて行った。
※マッチングマッチングアプリとは、婚活や恋活、友達作りなどを目的に、出会いと交流の場を提供するアプリのこと。若い世代を中心に、手軽さが人気で利用が広がっている。

  • 「恋人探している」は33.6%、20代前半で大幅減

 恋人探しや婚活をしている人の割合(全体で33.6%)を回答者の年代別で比較すると、18~19歳は37.2%であるのに対し、20~24歳では32.1%と低くなっている。

 前回の調査では18~19歳が35.7%、20~24歳が39.8%だったため、20代前半で大幅に低下していることがわかる。

 一方、男性では33.9%(女性は33.4%)で、前回(2022年)の調査の結果(男性が39.6%、女性が38.1%)と比較すると、男性の減少率が高い。

  • 職場は出会いの場ではなくなっている?

 恋人探しや婚活の場(ツール)は年齢によって異なっている。18-19歳では職場や学校の利用率が69.0%と突出して多いが、23-24歳では最も利用されているのはマッチングアプリの38.2%となっており、18-19歳の9.0%と比べると4倍を超えている。一方、職場や学校は34.4%と半分くらいに減っている(数字は恋人探しや婚活を行っている人の中で、利用している人の割合)。

 なお、マッチングアプリの利用率を男女で比較すると、女性の利用率が24.8%であるのに対し、男性は28.1%と高くなっている。これは職場や学校は女性が52.0%であるのに対し、男性は46.2%と女性の方が高くなっているのと逆の結果だ。

  • マッチングアプリは多くの相手に出会える

 では、マッチングアプリのメリットや特徴はどのようなところにあるのだろうか。実際に恋人探しや婚活を行っている人で、マッチングアプリを実際に利用している人および利用しようと思っている人に、マッチングアプリを利用する理由(いいところ)を選んでもらった。

 最も多いのは「多くの相手に出会える」で35.6%。次いで「すぐに相手がみつけられる」で32.4%だった。

すなわち、マッチングアプリは「手軽に、たくさんの人に出会える」という、手軽さや身近さを最大の利点と感じている人が多いということになる。

 「職場や学校」、「友人、知人からの紹介」が、特定のコミュニティでの出会いであるのに対し、マッチングアプリは恋人探しという場において、まったく新しい手段としてのニーズとして利用されているようだ。

  • アプリへの評価。認知度、利用率、満足度、利用意向の1位はそれぞれ異なる結果に

 では、実際にどのようなマッチングアプリが利用されているのかを、主要な10種類のアプリについて、回答者に聞いてみたところ、特定の相手にメッセージを送っている人(グラフ中では「メッセージ利用中」と表記)、およびメッセージはしていないがアプリは利用している人(同「メッセージはしていない」と表記)のいずれも最も多いのは「ペアーズ」でそれぞれ6.6%、10.1%だった。同アプリは特に男性においての利用率が高く、メッセージ利用中は8.9%、メッセージはしていないが14.4%と、女性(4.3%、5.9%)より高くなっている(グラフは4項目の合計の%が多い順)。

 なお、「これから利用したい」との回答が高いのは「タップル」で8.6%。男性11.4%、女性5.9%ともにこれらのアプリの中で最も高かった。

  • アプリ利用者による評価、総合1位はタップ

 次に、実際に利用している人が多いアプリ5種について、実際に利用している人(特定の相手に対してメッセージを送っている人)を対象として、その利用状況や評価について調べた。調査は各アプリの利用者をそれぞれ100人ずつ、計500人を対象として実施(2つ以上のアプリを利用している人については、それぞれのアプリについて回答してもらった)。ただし、回答時点では実際にはメッセージを送っていない人は、無効回答とし、集計の対象外とした。

 調査は、1.アプリの機能・品質面、2.マッチングの効果面、3.安全安心の機能面、4.運営のサポート面の4つの視点から、それぞれ具体的な4~7項目

、計23項目についての満足度を評価してもらった。(具体的な評価項目および算出方法は表の下に記載)

 その結果、マッチングアプリの総合点が最も高いのはタップルとなった。同アプリは3.安全安心の機能面、および4.運営のサポート面で最も評価が高くなっている。なお、アプリの機能・品質面ではwithが最も評価が高く、マッチングの効果面ではTinderが高いという結果になった。

<具体的な評価方法> 

 以下の1.~4.の4つの観点において、それぞれ4~7つの項目(計23項目)を設定し、各アプリの利用者に全項目について、それぞれ「とても満足している」、「満足している」、「どちらでもない」、「あまり満足していない」、「まったく満足していない」の5段階で評価をしてもらい、それぞれ100点、50点、0点、-50点、-100点として男性、女性別に集計し、その平均点をそれぞれの項目の「満足度」とした。

 さらに、1.~4.の各満足度の平均点を、各マッチングアプリの「総合点」とした

 1.アプリの機能・品質面・・・「安心・安全」、「使いやすい」、「機能が充実している」、「会員数が多い」、「会員の質が高い」、「運営体制がしっかりしている」 6項目

 2.マッチングの効果面・・・「マッチングしやすい」、「すぐに相手とデートができる」、「デートがしやすい」、「すぐに恋人ができる」、「恋人ができやすい」、「初心者でも簡単」、「趣味でつながれる」 7項目

 3.安全安心の機能面・・・「本人確認システム」、「不正利用者への対策」、「通報機能」、「不適切キーワードアラート機能」 4項目

 4.運営のサポート面・・・「監視体制」、「運営会社」、「通報に対するサポート」、「利用者向けのガイドライン (セーフティセンターなど)」、「問い合わせへの対応」、「緊急時への対応」 6項目

 また、各アプリを利用している人に対して、「友人や知り合いに勧めたいと思いますか」という質問に対し、「ぜひ勧めたい」、「勧めたい」、「どちらでもない」、「あまり勧めたくない」、「勧めたくない」の5段階で評価をした結果が右のグラフ。おススメ度が最も高いのはタップルとなった。

  • 調査概要

 「マッチングアプリに関する調査」は今回が2回目(前回は2022年2月に実施)で、インターネットを利用し、全国の18歳から24歳までの男女10,000人を対象に実施した「1次調査」と、その結果から主要アプリを実際に利用している人約100人ずつを対象に行った「2次調査」から構成している。

<1次調査>

調査方法 :インターネット調査

調査対象 :登録調査モニター(全国で約450万人)から18歳~24歳の男女を抽出

総回収数 :10,000人 (不完全回答等を除く有効回答数は9,896人)

調査時期 :2024年2月16日~18日

設問数:  10問 (属性を除く)

<2次調査>

調査対象 :1次調査で利用者が多かったペアーズ、タップル、Tinder、with、omiaiを現在利用している(メッセージを送っている)と回答した人をそれぞれ約100人ずつ回収(計521人)

有効回答数:ペアーズ107人、タップル92人、Tinder 82人、with 94人、omiai46人の計421人(回答時点で特定の相手にメッセージを送っていない人および不明な人を除いた)

調査時期 :2024年2月21日~27日

設問数:  10問 (属性を除く)

<ブランド総合研究所の会社概要>

 ブランド総合研究所は、「都道府県・魅力度ランキング」として、毎年10月に発表するなど、地域・自治体の評価指標として全国で注目されている「地域ブランド調査」の実施主体であり、地域活性化とコンサルティングの専門企業です。同調査以外にも、地域ブランドに関する調査とシティプロモーションなどの戦略立案などを実施しているほか、各都道府県の住民を対象とした「地域版SDGs調査」、「企業版SDGs調査」も実施しています。

 地域や日本経済の活性化につながる分野として、情報発信、地域産品、教育・子育て、人材育成などに関する調査やコンサルティングも実施しています。また、英国ギネス世界記録の公式パートナーとして、各地域でのギネス世界記録への挑戦の申請代行や記録挑戦のサポート業務も行っています。

社名 :株式会社ブランド総合研究所

本社 :東京都港区虎ノ門1-1-20 虎ノ門実業会館(〒105-0001)

代表者:代表取締役 田中章雄

資本金:2500万円

設立 :2005年11月

URL :https://tiiki.jp/

<本リリースに関するお問合せ>(メディアおよび読者とも)

株式会社ブランド総合研究所

担当:石原

105-0001 東京都港区虎ノ門1ー1-20

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配信元企業:株式会社ブランド総合研究所

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