声優、アーティストとして活動する大橋彩香が、3月30日(土)に東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナで開催される「Lemino presents ANIMAX MUSIX 2024 SPRING」に出演する。アニメファンに人気の「ANIMAX MUSIX」は2009年から始まり、今年で15周年。大橋自身も8月でアーティストデビュー10周年となり、3月27日(水)には4thアルバム「Reflection」のリリース、6月には初のアジアツアーを控えている。そんな大橋に「ANIMAX MUSIX」出演への気持ちやアルバムへの思いなど、このメモリアルイヤーでの意気込みを聞いた。

【撮りおろし10枚】華やかなワンピースを身にまとう大橋彩香の全身ショット

■毎回楽しみなコラボとカバーコーナー「生配信で一緒に楽しんで」

――今年の「ANIMAX MUSIX」は15周年記念の開催です。出演が決まったときはどんなお気持ちでしたか?

発表があったのは舞台上で、私もその場にいたんですよね。個人的にも春の「ANIMAX MUSIX」を体感したかったし、実際に出演することができるのはとてもうれしいです。

――大橋さんは他にも色々なフェスに出演されています。「ANIMAX MUSIX」ならではの楽しさはどんなところにありますか?

初出演が「2015 OSAKA」で、関東から遠征するフェスは初めての経験でした。大阪で歌えるのがうれしかったし、コラボやカバーコーナーがたくさんあるのも楽しかったです。今回はどなたとコラボするんだろう? どんな作品のカバーをするんだろう? と毎回楽しみにしています。

あと、最後にオールキャストで歌うカバーも。前回(「ANIMAX MUSIX 2023」)は私の大好きな「ハイキュー!!」のオープニング曲「イマジネーション」だったんです。

――今回の曲は大橋さんもまだご存じない?

今さっき知りました(笑)。会場みんなで歌えること間違いなしの曲なので、ぜひ楽しみにしていてください。

――今回は無料生配信も行われるということです。

チケットを取れなかった方、遠方で参加するのが難しいという方には生配信で一緒に楽しんでいただければうれしいです。アーカイブもありますからね。あとでゆっくり観返すとか、いろんな楽しみ方で「ANIMAX MUSIX」を味わっていただきたいです。

■ジャンルさまざまな4thアルバム、新曲はどれも背中を押してくれる曲

――3月27日(水)には大橋さんの4thアルバム「Reflection」が発売されます。今作はどんな想いを込めて作られたアルバムなのでしょうか?

2020年ぶりなので、ちょっとお久しぶりのアルバムになりましたね。今年は私のアーティストデビュー10周年ということもあって、大橋彩香を多角的に見られるような作品にしたいと思いました。

いろいろなジャンルの曲が揃っていますし、新曲には己を内省するようなものもあるので、それにぴったりな言葉として「Reflection」というアルバム名にしてみました。

――内省というと、新曲からは大橋さんの内面を感じられるということですか?

表現したいこと、今悩んでいることなどを歌にしている感じです。でも、「悩んでいます!」というものではなくて、言い換えれば私自身がずっと戦っているものですね。そういった気持ちを込めているので、自分だけでなくて、曲を聴いてくださった方の背中を押してあげられるような楽曲になっていると思います。

――アルバムのリード曲「Flash Summit!!」はどんな曲でしょうか?

「Flash Summit!!」はUNISON SQUARE GARDENの田渕智也さんに作っていただいた楽曲で、これはもう田淵さん節がバチバチに詰まったバンドサウンドです。ライブで歌ったら絶対に楽しい曲。みんなで合唱して、「楽しかったね!」「ありがとう!」みたいな気持ちをファンの皆さんと共有できる1曲なので、早く生で届けられる機会を作りたいですね。

――「Flash Summit!!」の他で、特に思い入れの強い曲はありますか?

R・O・Nさんに作曲していただいた「Don't need color」ですね。私は昔から個性のなさに悩むことが多くて、「自分の価値ってなんだろう?」と考えがちなところがあるんです。

それをお話したところ、個性がないというのは何色にも染まれることじゃないのかなって、そういう歌詞を歌にした楽曲をいただきました。疾走感のあるロックサウンドで、音も私の大好物です(笑)。

■アーティストデビュー10周年、メモリアルイヤーで初アジアツアーも

――6月からはワンマンライブツアーが始まります。ご自身初のアジアツアーですが、お気持ちや楽しみにしていることがあれば教えてください。

こちらも2017年以来なので久しぶりですね(笑)。パシフィコ横浜は何度かワンマンライブを行っている場所ですが、このメモリアルイヤーでは節目の集大成を見せられるライブにしたと思っています。

海外でのライブは初めての経験なのでまだ想像がつかないのですが、歌だけでなく、MCの部分や他のことでも何かできることはないかなと考えています。海外のファンの皆さんにお会いできるのも楽しみですし、美味しいご飯も楽しみたいです(笑)。

――アーティスト活動を始めて10周年。音楽に対して、自分の中で何か変化はありましたか?

好みの曲だけを聴いていると音楽のジャンルって偏りがちになると思います。けれどアニソンの場合ってジャンルがものすごく広いので、アニメを観ているだけでもいろいろなジャンルに触れられるんですよ。そういうところがアニソンの自由で面白いところだと思っていて、だからこそ私もアーティスト活動の中でジャンルに縛られない楽曲を歌っていこうと思っています。

以前だったら絶対に歌わなかったラップにもチャレンジしたし、この世界にいると何が起こるか分からないのがすごく面白いです。まだまだ触れたことのない音楽がたくさんあるので、これからもアーティスト活動を続けていく上でいろいろな楽曲に挑戦してみたいです。もちろん声優としてもキャラソンで新しい歌に触れていきたいです。

◆取材・文/鈴木康道

大橋彩香/撮影=鈴木康道