趣里がヒロインを務める連続テレビ小説ブギウギ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。3月28日放送の第125回では、引退宣言以来わだかまりを抱えたままだったスズ子(趣里)と羽鳥善一(草なぎ剛)が互いの正直な思いを打ち明け合う展開。10分半にわたり2人きり、ワンシーンでじっくり描かれた2人の対話に、視聴者からも感嘆の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)

【写真】緊張の面持ちで立つ草なぎ剛“羽鳥”

■玄関を開けると、そこにいたのは…

ブギウギ」は昭和の大スター・笠置シヅ子をモデルにしたオリジナル作品で、歌手・福来スズ子の波瀾(はらん)万丈の人生の物語。最終週「世紀のうた 心のうた」では、「オールスター男女歌合戦」を歌い切ったスズ子が歌手からの引退を決意する展開が描かれている。

引退会見で世間に引退を公表した後も、羽鳥と話ができないまま日々を過ごしてきたスズ子。りつ子(菊地凛子)に「感謝の気持ちを直接先生に伝えるべきよ」と背中を押され、羽鳥のもとに話をしに行くことに。大野(木野花)に見送られて自宅を出ると、門の前に羽鳥が立っていた。羽鳥も、同じく妻・麻里(市川実和子)に「お礼はちゃんと伝えたほうがいいんじゃなくて?」と背中を押されたのだった。

■10分半じっくり、スズ子と羽鳥の会話

スズ子の家の応接スペースで向き合った2人。初めに口をひらいたのは羽鳥だった。「僕は、君が僕のもとからいなくなってしまうことが怖くてたまらなかったんだ」と、素直な自分の思いを口にした羽鳥。スズ子も「ワテも正直な気持ちを話します」と、自分にとって羽鳥がどんなに大きな存在だったのかを語っていった。

2人は時おり涙で顔をぬらし、声を詰まらせながら、互いの思いをしっかりと受け止めた。最後は羽鳥が「福来くん、最後にもう一度だけ、こんなしょうもない僕と遊んでくれないか。僕はね、君と一緒にお客さんに感謝をしたい」と、“引退コンサート”を提案。スズ子もそのアイデアに「よろしゅう頼んます!」と笑顔を見せた。

■2人だけの対話シーンに感動の声

オープニングのタイトルバック後、10分半じっくりかけて描かれた、2人だけの長い対話シーンに視聴者からも感激の声が上がった。

「なんという絆!」「すごい告白だった」「師弟愛の極み。お2人の演技力がすご過ぎる」「草なぎさんと趣里ちゃん2人だけの会話シーンに引き込まれた。圧巻だった」と、趣里と草なぎが全身全霊で演じた10分超の対話に心打たれる声のほか、「『ブギウギ』は福来スズ子と羽鳥善一の物語だったんだなぁ」と、半年間の長い物語の締めくくりで描かれた和解にしみじみ感じ入る視聴者も。

125回の出演者は、遺影での登場となった愛助役・水上恒司を含めても、趣里、草なぎ、市川、木野、菊地の6人だけ。この構成にも「潔い!」の声が上がり、華やかな“さよならステージ”が予想される最終回に「たった6人のラス前を経て、最終回は大団円!」「懐かしい顔がたくさん出てほしい!」と期待する声も上がった。

センバツ実況で“朝ドラ受け”

この日は「第96回センバツ高校野球」準々決勝のため「あさイチ」はお休みで、恒例の“朝ドラ受け”もなかったが、センバツ中継のオープニングで実況を担当する中村信博アナウンサーが冒頭、「ブギウギ」にも言及。

「明日フィナーレを迎える『ブギウギ』。春センバツも、同じくクライマックスです。善一とスズ子の絆が数々の名曲を生み出しましたが、ここ甲子園では、球児たちの絆が数々の好ゲーム、ドラマを生み出してきました。センバツ100年、そして甲子園100年。今日、また新たな絆が刻まれていきます」と「ブギウギ」を絡めて中継をスタートさせたことで視聴者からも「まさかのセンバツ朝ドラ受けてくれた!」の声が上がり、Yahoo!検索ランキングでは“朝ドラ受け”が急上昇ワード&トレンドトップ5入りした。

3月29日(金)は「ブギウギ」最終回を放送する。スズ子のさよならコンサートに、懐かしい多くの面々が駆け付ける。

草なぎ剛のなぎは、「弓へんに前の旧字体その下に刀」が正式表記

お互いの胸の内を語り合う趣里“スズ子”と草なぎ剛“羽鳥”/「ブギウギ」第125回より (C)NHK