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最後のディーゼル車はミュージアムへ

スウェーデンの自動車メーカーであるボルボ3月26日、同社としては最後となる量産ディーゼルエンジン車を出荷した。2030年までにEVのみのブランドを目指している。

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ボルボはこれまで45年間にわたってディーゼル車を生産してきた。歴史ある大手メーカーが乗用車向けディーゼルエンジンを完全廃止するのは初めて。

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ボルボ最後のディーゼル車となったブルーのXC90は、新設の博物館へ送られる。    ボルボ

最後の1台となったのは、2.0L 4気筒ターボディーゼルエンジンを搭載するブルーのXC90で、スウェーデンのトルスランダ工場からロールオフされた。この車両は、4月14日に一般公開予定の新しい「ワールド・オブ・ボルボ」博物館に展示される。

ディーゼルボルボの主力を担ってきたパワートレインだ。2019年まで、欧州市場で販売されるボルボ車の大半はディーゼルエンジンを搭載していた。

ボルボは次のように述べている。

「長い間、当社のディーゼルエンジンは信頼性と効率性の代名詞的存在であり、何十年にもわたって大きな意味を持っていました。実際、ディーゼル車の成功は、ボルボがプレミアムブランドへと進化する上で重要な役割を果たしました」

「ほんの5年前まで、他の多くの自動車メーカーと同じように、ディーゼルエンジンは欧州における当社の主力製品でした。2019年に欧州で販売した乗用車の大半はディーゼルで、EV(電気自動車)は普及し始めたばかりでした」

ボルボが今向かっているオール・エレクトリックの方向性は正しいものであり、わたし達は旗を高く掲げて実行しています」

ボルボ2030年までにEVのみの生産に移行し、各工場はEVと電動パワートレインの生産に対応するため改修される。

欧州ではディーゼルの販売低迷が続いているが、英国など地域によっては増加傾向を示すところもある。また、欧州全体におけるディーゼル車販売台数の40%をプレミアムブランドが占めており、2015年のシェアから10%増加している。

ボルボは最近、小型電動クロスオーバーのEX30を発売し、大型のEX90の投入も控えている。2040年までにクライメート・ニュートラル(気候中立)企業になるという目標の一環として、新車販売を順次EVへ移行する計画だ。


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