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米国向け「オーシャン」は約380万円から 在庫処理急ぐ

米国の新興EVメーカーであるフィスカー(Fisker)は、米国で在庫となっている新車の販売価格をほぼ半額に引き下げた。資金調達と倒産回避のための緊急措置と見られる。

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フィスカーは現在、不安定な財務状況を脱するべく、オーストリアのマグナ・シュタイア社に委託している電動SUVオーシャン」の生産を停止し、在庫処理を急いでいる。

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フィスカー・オーシャン

米国向けのオーシャンの在庫価格は、1万4000ドル(約225万円)値下げの2万4999ドル(約380万円)からとなっている。上位グレードのオーシャンエクストリームは従来の6万1499ドル(約930万円)から3万7499ドル(約565万円)に値下げされた。

フィスカーは先週、約4700台の在庫があり、その価値は2億ドル以上になると発表した。

取材に対しフィスカーは、「現時点では事業運営や憶測に関するコメントは差し控える」とした。しかし、今回の値下げは、オーシャンを「より手頃で魅力的なEV」として位置づけるためのものだという。

フィスカーは「大手自動車メーカー」との交渉決裂が報じられたばかりである。この大手メーカーとは、日産自動車ではないかと言われている。

報道では、日産は独自の小型トラックを開発するために、フィスカーのプラットフォームの採用を検討していたという。北米工場で一緒に生産する予定だったようだ。

交渉が決裂したことで、フィスカーが倒産するリスクが大幅に高まった。フィスカーの経営陣は2月、「今後1年間の要件を満たすには現在の資金では不十分」であり、存続のためには追加資本または債務による資金調達が必要であるとした。

また、大手メーカーと契約を結ぶことを条件としていた既存投資家からの1億5000万ドルの資金提供を受けられない可能性もある。同社は今後、この条件を放棄するか、別の条件での資金提供を投資家に要請する。

フィスカーは以前、2023年第4四半期に4億6360万ドルの損失を出した後、新型ハッチバック「ピア」の開発を一時停止した。

創業者で社長のヘンリック・フィスカー氏は以前、こう語っている。「戦略的なOEM(製造業者)との提携が整うまでは、次のプロジェクトに対する外部支出を開始する予定はありません」


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