●関西屈指のコリアタウン・鶴橋で長年愛される純喫茶『珈琲館 ロックヴィラ』。新感覚の組み合わせがハマると話題の「キムチサンド」を食べてきた。
電車を降りた瞬間、焼き肉の香りが漂う関西最大級のコリアタウン・鶴橋。駅前の細く入り組んだ迷路のような商店街には、キムチ屋さんや総菜屋、チマチョゴリ専門店などがひしめきあっています。
まるで韓国にいるような雰囲気を楽しめる街は、買い物を楽しむ地元民からKPOPグッズや韓流カフェを求めて練り歩く若者たちでいつも大賑わい。
そんな鶴橋の名物グルメとして親しまれているのが『珈琲館 ロックヴィラ』の「キムチサンド」です。キムチとサンドイッチという新感覚の組み合わせがクセになると話題になり、数々のガイドブックやテレビで取り上げられています。
創業当時から変わらないレトロな店内は、平日に訪れたにもかかわらず観光客と常連客で満席。コーヒー片手に新聞を読んだり、おしゃべりを楽しんだりと、みなさん思い思いの時間を過ごしていました。
鶴橋名物！ ボリューム満点の「キムチサンド」
「キムチサンド」は単品とドリンクセット（紅茶・コーヒー）の2種類があり、今回はコーヒーのセットを頼みました。まず出てきたのは、サイフォンで淹れた本格コーヒー。コポコポと心地いい音を立てながら抽出されるコーヒーは、やわらかくスッキリとした味わいです。苦味と酸味がマイルドですが、決して薄いわけではなく旨味だけが残っています。
コーヒーを味わいながら待っていると、念願の「キムチサンド」が運ばれてきました。
驚いたのがそのボリューム。軽くトーストされた薄切りの食パンに、こぼれんばかりの具が挟まっています。あまりの多さに食べきれず半分お持ち帰りする人も多いようです。
具はゆで卵とマヨネーズを和えた卵サラダときゅうり、ハム、そしてたっぷりの白菜キムチ。恐る恐る口に運んでみると、ビックリするほど合う……！ キムチはにんにくの風味が控えめで、ほどよい酸味と旨味があります。卵とマヨネーズのおかげでまろやかになっていて、ハンバーガーのピクルスのような感覚。
水気がしっかり絞られているためサクふわな食感が最後まで残っています。具沢山で食べ応えがありながら、きゅうりの瑞々しさとシャキシャキ感のおかげでサッパリと食べられました。
本格的なキムチ専門店が軒を連ねる鶴橋。どこのキムチを使ってるのか気になって店員さんに聞いてみると、「サンドイッチに合う味のキムチを韓国から取り寄せています」とのこと。ただパンに挟むだけではなく、キムチ選びから具材のバランスまで何度も試行錯誤を重ねて作られたこだわりの逸品だったのです。
もうひとつ衝撃だったのが「キムチサンド」とコーヒーの相性の良さ。スッキリとしたコーヒーと辛さ控えめなキムチのマイルドな味わいが絶妙にマッチしていました。
まとめ
大阪・鶴橋で45年愛される『珈琲館 ロックヴィラ』は、観光客と地元民が集う憩いの場所でした。常連さんや店員さんたちのにぎやかな会話を聞きながら「キムチサンド」を食べれば、自然と元気が沸いてくるはず。お店から徒歩10分圏内に公園が3つあるため、天気の良い日は暖かい風を感じながら味わうのも良さそうですね。
（撮影・文◎安達春香）
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